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JRバス関東、チケット予約・販売システムを構築

バス業界特有のリスクを低減

  • 杉山 泰一

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2006年11月17日(金)

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 JRバスグループは11月1日、同グループの高速バスチケット予約・販売システム「高速バスネット」を、全国で110社以上のバス会社が利用するシステム「発車オ~ライネット」に結合させた。2つのシステムの間で在庫の自動調整を可能にし、チケットが売れ残るリスクを低減させた。JRバスの高速バスは、各地域のバス会社と共同運行され、2つのシステムで併売されるものが少なくない。

図版
JR新宿駅に隣接した場所にあるJRバス関東の高速バス乗り場

 1台の高速バスが持つ座席数は、わずか30~40席。座席数の多い航空機や新幹線と比べて、1席当たりの売れ残りリスクが大きい。今回の取り組みには、リスクを減らして収益性を高める狙いがある。

 例えば、ある高速バスのチケットを高速バスネットと発車オ~ライネットの2システムを通じて10枚ずつ販売し始めたとする。発売日から何日か経過して片方のシステム上の在庫がゼロになったら、事前に指定しておいた比率で在庫を2つのシステムに自動的に再配分できる。

1989(平成元)年から続く高速バスブーム

 マイカーの普及や慢性的な渋滞によって、全国各地の市内を走る近距離の路線バスは利用者を減らし続けている。だが、高速道路を使う中長距離の高速バス市場は右肩上がりで拡大。高速バス大手のジェイアールバス関東(JRバス関東、東京都渋谷区)の高橋美明・営業部担当部長兼IT販売室長は、「1989(平成元)年くらいから夜行バスを中心に高速バスはブームになっている。最大の理由は安いこと。例えば東京・大阪間は、新幹線なら1万数千円だが、最近は4000円以下のバスもある」と説明する。日本バス協会の調査によると、2004年の高速バスの年間利用者数は8400万人強。市場規模は明らかではないが、1000億~2000億円と推察される。

 ただし現在では、全国のバス会社がこぞって高速バス市場に参入。さらに、旅行会社が貸し切りバスを使って主要都市間を結ぶ高速バスサービスを安価に提供するケースが年々増えており、競争は激しくなる一方だ。そこでJRバスグループのように、IT(情報技術)活用によって収益性を高めたりサービスの使い勝手を向上させて、より多くの顧客を獲得しようとバス各社は模索している。

 ところが小田急バスや京王電鉄バスなどの大手を除けば、予約・販売システムを自力で構築する体力を持つ高速バス運営会社は皆無に近い。このため、システム開発会社の工房(埼玉県戸田市)が運営する予約・販売システム「発車オ~ライネット」を100社以上が利用する状況となっている。

 実は、JRバスグループの「高速バスネット」も新しいシステム。JRバス関東が中心となって2003年10月から開発に着手し、稼働を始めたのは今年3月である。それまでは、JRバス各社はJR各社が運用する鉄道用の予約・販売システム「マルス」を間借りしていた。

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