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追悼 我が友ミルトン・フリードマン

『選択の自由』の訳者、西山千明立教大学名誉教授が緊急寄稿

  • 西山 千明

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2006年11月24日(金)

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 ミルトン・フリードマン教授が米国時間11月16日に狭心症で逝去したとの急報が、日本時間の17日朝に入ってきた。

 私はこの2年間、2度死にかけるほどの大病に苦しめられたが、10月中旬から執筆活動を再開した。そして特にこの2週間というものは、ぜひ彼に電話をしなければと切に思っていた。だが、2年もの間、足を踏み入れることのなかった研究室で、毎日なにかと時間を流されて、とうとう電話をかけそこなった。痛恨の極みである。

「私の一生に影響を与えた先生、恩師、同僚、友人」

 彼を経済学者に育て、彼に博士論文をS・クズネッツと共著で書き上げさせたNBER(米国経済研究所)の所長アーサー・バーンズ教授の死に際して、彼が追悼文で呼びかけた「私の一生に影響を与えた先生、恩師、同僚、友人」という言葉を、私は彼に捧げたい。彼はシカゴ大学で私の先生で、そのうえ私の3人の恩師の1人であり、1977年以降これまでスタンフォード大学フーバー研究所の同僚であり、48年間にわたって家族ぐるみのつき合いをしてきた親友でもあった。

 私が彼と最初に会った時に、彼は市場経済を補完する方法として、次の2つを述べていた。1つは、衣食住に苦しむ人々のため、最低所得を保障する「マイナスの所得税制度」の提唱だった。プラスの所得税として税金を政府へ支払う。マイナスの所得税は逆に政府が市民に支払うのだ。

 もう1つは「学校(授業料)バウチャー制度」の主張だった。彼は中央・地方政府部門が義務教育のため支出している総額を、対象児童・生徒の数で除して、その金額に対応するバウチャー(引換券)を家庭に付与し、好きな公立・私立の学校へ進学させろというのだ。

 人気が高い学校にはバウチャーがたくさん集まる。すると政府部門からの交付金が増えて、例えばコンピューターが整備されたり、諸施設が改善されたり、教員が増員されたり、教室が増設されたりする。そのために生徒たちの間でだけでなく、学校間にも競争が発生して、教育内容が向上するというのだ。安倍総理はこの制度の部分的実施を、その内閣の目標に掲げていたがどうなるのだろうか。

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