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エーザイ

巨大市場、抗ガン剤開発でライバルに先行

2006年11月29日(水)

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 世界で286億ドル(約3兆2000億円)──。米医薬品調査会社のIMSが算出した抗ガン剤の2005年の市場規模(メーカー販売価格ベース)だ。抗ガン剤の市場は医薬品市場全体の成長率7%を上回る18%で拡大しており、2009年には550億ドル(約6兆2000億円)に達するとIMSは予測している。

 巨大市場を前に、業界4位のエーザイや国内最大手の武田薬品工業(4502)、業界2位の第一三共(4568)、同3位のアステラス製薬(4503)の国内製薬大手4社は、これまで注力してこなかったこの抗ガン剤の市場開拓に乗り出した。こうした中、積極的に事業開拓に乗り出していると市場から評価されているのが、エーザイだ。

大市場の米国で、事業基盤の整備を進める

 エーザイは抗ガン剤の新薬候補で臨床試験が最も先行しており、「E7389」という開発コード名の化合物では、乳ガンの臨床試験が米国で第3相に入っている。今年3月にエーザイが発表した2012年3月期までの中期6カ年計画では、中枢神経とガンの2つの領域に研究開発費の75%を投入し、新薬開発を加速する方針を示した。E7389以外にも5つの抗ガン剤の新薬候補化合物を臨床試験中だ。

 エーザイは自社開発以外にも製品群の拡充に取り組んでいる。今年10月に米ライガンドから4つの抗ガン剤を買収した。単に製品の買収にとどまらず、ライガンドで抗ガン剤の販促に携わっているMR(医薬情報担当者)などのスタッフも受け入れる。これで米国における抗ガン剤の販促のノウハウも取り込み、E7389の発売に先駆けて抗ガン剤の販売基盤を整備する戦略だ。

 さらに11月13日には、米ノースカロライナ州にある生産工場の敷地内に、新たに抗ガン剤の生産と製剤化技術の研究を行う施設の建設を始めた。2009年に稼動する予定で、国内の大手製薬会社が米国で初めて操業する抗ガン剤の生産工場となる。

主力薬の特許切れ

 エーザイをはじめ国内の製薬大手が抗ガン剤の市場開拓に力を入れ始めたのは、主力薬の欧米での特許切れが2010年前後に迫っているからだ。欧米で特許が切れると、同じ成分の後発医薬品(ジェネリック医薬品)がすぐに出回り、売り上げが激減する。

 エーザイの場合、連結売上高の6割余りを稼ぐアルツハイマー型認知症治療剤「アリセプト」と抗潰瘍剤「パリエット」の2つの主力薬の特許が、2010年から2013年にかけて欧米で切れる。エーザイに限らず他の大手3社も、第一三共の高脂血症治療薬「メバロチン」が2002年に国内で、2005年10月に米国で特許が切れたように、新たな収益源の開拓が喫緊の課題になっている。

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「エーザイ」の著者

中野目 純一

中野目 純一(なかのめ・じゅんいち)

日経ビジネス副編集長

2012年4月から日経ビジネス副編集長。マネジメント分野を担当し、国内外の経営者、クリステンセン、ポーター、プラハラードら経営学の泰斗のインタビューを多数手がける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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