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消費の現場、お寒い風景

景気拡大、「いざなぎ超え」とは言うけれど…

  • 西頭 恒明 , 馬場 完治 , 池田 信太朗

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2006年12月6日(水)

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 幕を開けたクリスマス・年末商戦。薄型テレビは今年も注目商品の1つだが、ごった返す週末の家電量販店をのぞくと、売り場ではちょっとした異変が起きていた。

 「30代でなく40代以上が主役」――。お客の年齢層の話ではない。薄型テレビコーナーのど真ん中に陣取って存在感をアピールしているのは42型、46型、52型など40インチ以上の大画面テレビ。サッカーのワールドカップを控えた5月の連休時は37インチが主流だったが、わずか半年で売れ筋は様変わりした。

販売攻勢は将来不安の裏返し

 大画面がこれほど急速に普及してきた最大の要因は価格の下落だ。東京都内の大型店では、40インチ以下の通常の薄型テレビは1インチ5000円と昨年の半額が当たり前になった。高級機種のフルスペックハイビジョンでも、もはや1インチ1万円を下回る。

 実際、ヨドバシカメラ新宿西口本店(東京都新宿区)では、シャープ「アクオス」の46型フルハイビジョンテレビが38万9800円の価格で、さらに20%のポイント還元がつく。ソニー「ブラビア」の46型も、40万8800円の値段に10%のポイント還元を上乗せして売られている。

 シャープやソニーなどの液晶テレビ陣営に対抗して、大画面でのプラズマテレビの優位性を訴えるのが松下電器産業。売り場では動画解像度の高さを示し、動きの速い映像でも残像が出ないメリットを強調する。50型フルハイビジョンの価格は41万6100円に20%のポイント還元がつく。「松下の価格戦略に、パイオニアなどライバルメーカーがついていけない」と、売り場担当者も舌を巻くほどだ。

 しかし、店頭の熱気を、手放しで喜んでばかりもいられない。

 家電各社がこの年末商戦で必死の販売攻勢をかけているのには、理由がある。2007年には販売の追い風となるような大型イベントがないことが見えているからだ。今年は2月のトリノ冬季オリンピック、6月にはサッカーW杯という世界的スポーツイベントが重なったが、その後は2008年の北京オリンピックまで「空白期」が続いてしまう。

 一度値崩れした価格を是正するのは難しい。薄型テレビが家電メーカーの収益を牽引する役割を担うのは、もしかしたら今年の年末商戦が最後になるかもしれないのだ。

 個人消費を喚起する材料に乏しい2007年を見据えて、値頃感を前面に出せるこの年末商戦で、一気に売り切ってしまいたい――。イベントをテコに市場を広げてきた薄型テレビ業界が今、向き合っているのは、来年以降の反動減の可能性に対する「将来不安」にほかならない。

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