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「もうハード頼みは通じない」

米家電展示会「CES」が映すデジタル革新の峠越え

  • 田中 成省 , 山崎 良兵 , 大竹 剛

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2007年1月15日(月)

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 今年1月8日から米ラスベガスで開催された世界最大の家電の展示会である国際家電見本市(CES)。開幕前夜は、恒例となっている米マイクロソフトのビル・ゲイツ会長の基調講演に期待が集まっていた。毎年ニュースが飛び出すうえに、引退を表明しているゲイツ会長にとって最後のCESになる可能性もあったからだ。

米マイクロソフトのビル・ゲイツ会長は熱弁を振るうも、会場での展示品に新鮮味は感じられず。
米マイクロソフトのビル・ゲイツ会長は熱弁を振るうも、会場での展示品に新鮮味は感じられず。

 だが、ふたを開けてみると、講演は今年1月末に一般消費者向けに発売する予定の新OS(基本ソフト)「ウィンドウズ・ビスタ」と、ゲーム機の「Xbox360」関連の新サービスに関する内容が大半を占め、発表済みのものばかり。米フォード・モーターとの自動車分野での提携などに関して、会場を沸かせる場面もあったものの、目新しさには乏しかった。

 「IT(情報技術)が変える私たちの生活の未来を見てもらいたいと思います」。終盤になってゲイツ会長が発した言葉に観客は固唾をのんだが、米シアトルの本社に4年以上前から展示してあるIT化された住宅での生活の様子を実演しただけ。後半には席を立つ参加者も続出したほどだった。

 7日からの記者発表会では、電機メーカー各社が様々な新製品を発表したが、これも従来のようには盛り上がらない。シャープが世界最大となる108インチのフルハイビジョン液晶テレビを発表したものの、プラズマテレビでは昨年のCESで松下電器産業や韓国のサムスン電子、LG電子が100インチ以上を出展済み。液晶テレビでは初めてのサイズとはいえ、大画面テレビの発表には既視感が伴う。

 かといって、薄型テレビに代わる大型の新商品も見当たらない。「今年はサプライズを探すのが難しい」。こんな嘆き声が、世界各国から詰めかけた記者から漏れた。家電、ITの技術革新が一段落し、成熟期に入ったことを象徴するように、2003年以降増え続けてきたCESの来場者数も、今年は減少に転じる見込みだ。

「レッドフライデー」?

 次代を担う主役が見えない中、会場で聞かれたのは、業界の牽引役となる薄型テレビの急激な値下がりを懸念する声の数々。記者発表会の話題は、もっぱら北米の年末商戦だ。

 「これじゃあ『ブラックフライデー』じゃなく、『レッドフライデー』だ」。東芝米国法人の幹部はこう言って顔を曇らせた。昨年11月の感謝祭翌日の売り出し日、通称「ブラックフライデー」に松下電器の42インチハイビジョンのプラズマテレビが999ドルで売られるなど、薄型テレビの熾烈な価格競争が激化。このままでは、すべてのテレビメーカーが赤字(レッド)に陥ってしまうと警戒感をあらわにする。この幹部はさらに、数が増えすぎると集団で川に飛び込んで自殺するとされるレミング(タビネズミ)の絵まで描いて見せ、テレビメーカーの姿をそれにダブらせた。

 「プラズマではシェア上位のメーカー以外は生き残れない。中堅の日本メーカーの中には撤退する会社も出てくるだろう」。プラズマテレビでシェアトップを争うLG電子の北米部門のマイケル・アンCEO(最高経営責任者)は、こんな予測を口にした。

 液晶テレビの雄、シャープさえも危機感を募らせる。昨年、第8世代の亀山第2工場をライバルに大きく先行して稼働させ、最も強い価格競争力を手にしたが、慎重な構えを見せる。「年間30%の価格下落なら当社は十分に利益を伸ばせる。しかし米国の年末商戦で起きた前年比4割の値下がりは予想以上だった。この水準が続くとさすがに難しい」(シャープ米国法人会長の藤本俊彦取締役)。

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牛島 信 弁護士