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日本たばこ産業(JT)

ガラハー買収に潜むリスク

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2007年2月21日(水)

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 昨年12月に英たばこ大手、ガラハーの買収を発表した日本たばこ産業(JT)。買収総額は2兆2000億円と日本企業による企業買収では、過去最大の規模になる。英国の裁判所とガラハーの株主総会での承認を経た後、4月中頃にも買収が完了する予定だ。

 この大型買収を市場もおおむね好感しているようだ。

 買収発表まで50万円前半で推移していたJTの株価。買収発表後に60万円近くに高騰した後、現在は55万円前後で推移している。1兆円以上を買収資金として借り入れるため、財務悪化の懸念もあるが、「悪くない買収」(みずほ証券の佐治広シニアアナリスト)などと好意的な評価が多い。

 確かに、今回の買収は縮小傾向の国内市場を補ううえで意味がある。

 2月8日にJTが発表した第3四半期の決算では、売上高は前年同期比2.5%増の3兆6374億円、純利益も18%増の1934億円と、たばこの単価アップとコスト削減効果で増収増益を果たした。相変わらずの好業績だが、2007年3月期の国内たばこの販売数量を中間決算時から20億本、下方修正しており、国内の販売数量の落ち込みは鮮明となっている。

 一方で買収相手のガラハー。英国だけでなくロシアやウクライナ、カザフスタンなど独立国家共同体(CIS=旧ソ連12カ国で構成)圏で高いシェアを持つ。JTのシェアを合わせれば、ロシアは34%でシェアトップ、ウクライナもフィリップモリスに次ぐ29%のシェアを獲得することになる。

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篠原 匡(しのはら・ただし)

昭和50年東京都生まれ。慶應義塾大学商学部卒業後、日経BP社に入社。以後、主に「日経ビジネス」の記者として活動している。趣味は競艇と出張、庭いじり。著書に『腹八分の資本主義』(新潮社)、『おまんのモノサシ持ちや』(日本経済新聞出版社)がある。



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日経ビジネス編集部が、NBonline(日経ビジネス オンライン)上で定点観測していく100社のこと。100社は東京証券取引所第1部に上場する企業のうち、CSR(企業の社会的責任)と成長性を中心に日経ビジネス編集部が独自に選定した。このコラムでは、100社の動向や経営戦略を解説していく。NB100およびNB100株価インデックスについては、こちらのページを参照いただきたい。

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