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審査期間は世界最短

サムスン、LGなどに学ぶ韓国特許庁の大変革

2007年2月26日(月)

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 今年の初め、韓国特許庁は特許審査期間を世界で最も早い10カ月以内に短縮した。先進国の場合、2005年の統計であるが、米特許庁が21カ月、日本の特許庁が26カ月、EPO(欧州特許庁)が24カ月と知られている。

 韓国特許庁の審査期間短縮は、世界最高の特許庁を目指すための1コマに過ぎない。韓国は特許出願において日本、米国、中国に次ぎ世界4位の位置にある。世界有数の知的財産を保有する韓国にとって、特許政策においても世界の頂点を目指すのは至極真っ当なことである。韓国特許庁は高い目標に向かって、強い推進力で革新を進めている。その取り組みを示すと以下の通りになる。

「顧客満足」ではなく「顧客感動」

 まず取り上げる第1の改革は、官庁のイメージから脱して企業形態に転換したことだ。韓国特許庁は「企業型責任運営機関」に転換し、顧客満足をさらに上回る「顧客感動」というスローガンのもとに、顧客の立場で考え行動する企業の姿勢をそのまま官庁に適用し進行している。

 韓国特許庁は、韓国を代表する企業であるサムスン電子と2006年に業務協力契約(MOU)を締結し、サムスン電子から経営品質を高める手法のシックスシグマや成果主義経営、顧客感動経営など経営技法のノウハウのほかリーダーシップ論や変化管理プログラム、そして経営革新の事例と、経営革新に関する様々な支援を受ける。官庁である特許庁が、サムスン電子のような大企業から経営方法を学ぶのは、世界最高の特許庁という大望を実現させるためのものと思われる。

 特許庁との業務協力契約は、サムスン電子以外にLG電子、韓国 鉄鋼最大手のポスコ、韓国科学技術研究院(KIST)、韓国原子力研究所、電子部品研究院、関税庁など、現在40以上の企業、大学、研究所、公的機関などと締結している。

 第2の改革は、「顧客感動」実現のための組織変更を行ったことだ。韓国特許庁は、顧客サービス本部、経営革新広報本部等を設置し、顧客に最上のサービスをしながら、顧客の声に耳を傾ける体制つくりに着手した。

 改革を掛け声だけに終わらせないために、各種アンケート調査を通じて、顧客がどのような点で不満を持っているのか意見を集め、これを制度改善に反映させている。そのためには法制度の改定も機動的に取り組んでいる。

 例えば昨年3月の特許法改正に続き、今年初めに再び特許法改正があった。今回の改正の要旨は、請求範囲及び明細書作成の難解さを勘案しての請求範囲の追後提出、明細書の作成方法の緩和等である。これは顧客の要請が反映されてできたものである。

博士クラスの審査官を増強、モチベーションを昇進から報酬へ

 第3の改革は、有言実行。先に挙げた審査期間の短縮はその代表で、韓国特許庁は昨年初めに、知的財産大国を実現するという強い意思を持って、「世界最高の審査・審判サービスの遂行」「知識財産の創出基盤の強化」「知識財産権の活用促進」「知識財産権の保護強化」という4大政策目標を樹立した。

 そのうち「世界最高の審査・審判サービスの遂行」では、審査期間を10カ月に短縮して、世界で最も短い審査期間の目標を達成した。政策を樹立した後には、目標を達成するために緻密な計画を立て、そして強い意識を持って実行する姿が見られ、そこには「やるからにはやる」という韓国人特有の気質が表れている。

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