• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

新庄のオーラは尋常じゃなかった!

社内常識に挑んだダイドー「D-1 COFFEE」

  • 杉山 泰一

バックナンバー

2007年2月23日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 「新庄(剛志)さんのオーラはすごかった。彼の周囲だけ光り輝いているように見えて、誰もが見とれてしまう。ひと目会った時から、この宣伝はうまくいく、そう確信していました」(ダイドードリンコの松浦真吾マーケティング部プロダクトマネージャー)

図版

ダイドードリンコの2006年度のヒット商品「D-1 COFFEE」のマーケティングを担当した松浦真吾マーケティング部プロダクトマネージャー

 プロ野球日本シリーズの優勝で電撃的な引退劇を演じた新庄氏のテレビコマーシャル(CM)が印象的なダイドードリンコの新ブランド「D-1 COFFEE」。2006年3月に発売されたこのブランドは、2007年1月末までに1003万ケース(1ケースは30本)を売り上げる大ヒットとなった。
 
 飲料総研(東京都新宿区)の調査によると、D-1は2006年の飲料の新商品ランキングで第1位を獲得。「ダイドーブレンドコーヒー」「デミタスコーヒー」に並ぶダイドードリンコの缶コーヒー事業の柱に早くも育った感がある。

このままだと缶コーヒーはきびしい

 D-1は、商品開発から広告宣伝までマーケティング全般を担当する松浦氏の危機意識から誕生した。主力の2つの缶コーヒーブランドは、発売開始から約15~30年と商品の歴史が古くなり、固定客が年齢を重ね、若い消費者が減少傾向にあった。カロリーや甘さを気にする人が増え、缶コーヒーを飲むことをやめて緑茶などの健康志向の飲料にシフトしていく人も気になった。

 松浦氏は他の飲料のマーケティング担当だった時から、「若い層を開拓できるブランドを育てないと、缶コーヒーのシェアは将来的に下がってしまう」と感じていた。そう危機感を募らせていた2004年9月、コーヒー担当になったのである。

 松浦氏は異動の内示が出るとすぐネーミングを考え始め、「D-1」を思いついた。もっとも異動後にいきなりこの名前を押しつけると、商品開発チームの士気にかかわる。自由な意見が活発に出る雰囲気にしたい。そこで広告代理店数社にも相談して計200~300案を集めた。それでも残ったのが「D-1」なのである。Dは「ダイドードリンコ」を意味し、「1」は「ナンバー1の缶コーヒーにしたい」という願いを込めたものだ。

 こうして「特に30代男性が何かに挑戦する時に飲んでほしい」と考えて開発に着手したD-1だが、商品化までの道のりは平坦ではなかった。「第3の柱を作ろうとすると、既存の2つの柱と食い合う。そのうえ、発売当初だけ調子が良くてもすぐ飽きられると、結果的にお客様が減ってしまうのではないか」といった保守的な意見が、社内に意外なほど多かったのである。缶コーヒーは飲料事業の売り上げの6割近くを占める屋台骨。改革に慎重な姿勢を取ろうとするのは仕方ない面がある。

 そこで松浦氏は、上司に熱い思いをぶつけ続け、営業部門に根回ししてもらった。D-1の商品化をためらう経営陣には、松浦氏が自ら説得に何度も足を運んだ。「これまでの2つの柱をさらに育成することももちろん大切。でも、歴史があり、誰もが知っているからこそ逆に手を出さない人が必ずいます。そんな層にD-1を売りたい」と、松浦氏は切々と語り続けた。

 こうして経営陣の合意を得て、2005年3月にD-1の商品化が正式に決まった。その後も営業部門の士気を維持すべく、販売促進活動を決めるプロジェクトチームを結成。頻繁に会合を行った。ここから「D-1バッジを作って全社員が着けよう」というアイデアも出てきた。

コメント1

「日経情報ストラテジー発ニュース」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

企業や官公庁の幹部のメールボックスの内容が、まるごと数十万〜数百万円で売られている事例もある。

名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官