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セイコーエプソン

プリンター事業で反攻、だが電子デバイスは?

  • 鶴岡 弘之

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2007年2月27日(火)

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 構造改革を進めてきたエプソンのインクジェットプリンター事業が、反攻に転じようとしている。

 2006年3月期に最終損益が179億円の赤字と業績が大きく落ち込んだことを受けて急遽、中期経営計画「創造と挑戦1000」を策定した。計画のポイントは、売り上げより利益を伸ばす体制作り。今までのところは、計画通りに推移している。

 1月末に発表した2006年度第1~3四半期までの売上高の合計は、前年同期比で8.6%減の1兆740億円となったが、営業利益の合計は100.3%増の463億円となった。前年度の第1~3四半期では売上高は5.6%の増収だったが、営業利益は76.1%の減だったので、今年度はまったく対照的な動きになっている。

 営業利益が大幅に伸びたのは、円安の影響があったことに加え、インクジェットプリンターの収益性改善によるところが大きい。2006年度第1~3四半期のインクジェットプリンター事業を含む情報関連機器事業セグメントの売上高は前年同期比6.8%減の6879億円、営業利益は114.4%増の648億円である。

 エプソンは中期経営計画に基づき、昨年の年末商戦ではインクジェットプリンター本体の出荷数量を、前の年の74%に絞り込み、年明け後も継続している。出荷を抑えているのは価格下落が激しい単機能プリンターや、出荷後のインクカートリッジの交換率が少ない機種などである。今年度は量より質を重視した戦略を採り、利益率は向上した。

 ただし、出荷数量を絞り込めば、利益率の高いインクカートリッジの販売に少なからず影響する。久保田健二・常務取締役、経営管理本部長は「2007年度には、プリンター本体の数を伸ばし、かつインクカートリッジの販売で利益を出せる本来の姿に戻したい」と語る。

まだ改善の余地があるプリンターの使い勝手

 プリンター本体の量を伸ばすために、第4四半期以降は拡販費用を上乗せすると同時に、操作性を向上させた戦略機種を開発・投入していく。インクジェットプリンターは各社の性能が接近し、印刷品質やスピード面での差別化が図りにくくなっているのが現状だ。

 「今後、印刷品質はもちろん、使い勝手の向上が消費者に対する大きなセールスポイントになると考えている。操作性が良くなれば、家庭内でプリントする人が増え、結果的にインクカートリッジの出荷増にもつながる」と、情報機器事業本部IJP事業部の遠藤鋼一事業部長は言う。

 具体的な商品イメージとしては、写真の印刷時に逆光や色かぶりを自動補正する精度を高め、用紙やインクカートリッジなどの交換を容易にし、またパネルやボタンの操作性を高める、といった工夫を盛り込む方針だ。

 また、さらなる多機能化も目指す。現在のインクジェットプリンターは、スキャナーやファクスなどと一体化したタイプが主流だが、新たな機能を追加していく。例えば2006年11月には、地上デジタル放送で配信されるデータ放送の印刷コンテンツを印刷できる「PM-T990」を他社に先駆けて発売した。2007年3月には、同社の16機種のプリンターでテレビプリントを可能にするアダプター「PA-TCU1」を発売する。

ビジネス市場の開拓で持続的成長へ

 これらの戦略は主に一般消費者を対象にした商品だが、収益力の向上には、業務用を対象にした新製品の充実が欠かせない。「消費者向けのプリンター市場は成熟し、踊り場を迎えている」(IJP事業部長遠藤氏)。エプソンは2006年4月には小売業やサービス業での使用を想定した業務用インクジェットプリンター「GP-700」を発売しているなど既に手だてを打っている中で、大きな期待を寄せているのがプリント・オン・デマンド(POD)市場である。

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