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「黒字は叙勲目当てだった」

会計疑惑で噴き出す経営不信

  • 大西 康之,大竹 剛,石川 潤

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2007年3月5日(月)

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 3000億円の巨額増資から間もなく1年が経過する三洋電機。抜本的な改革に踏み込めぬまま、3期連続の最終赤字が確実になり、過去の決算における会計疑惑まで飛び出した。現経営陣は増資で得た最後のチャンスを逃してしまったのかもしれない。

三洋電機は負の遺産処理で2期連続の大赤字に

 これまで日経ビジネスが「連載ドキュメント 告白 三洋電機 井植敏の栄光と挫折」などで追及してきた三洋電機の再建問題は、ついに最終章に突入した。

 金融庁や証券取引等監視委員会が問題視しているのは2001年3月期から2004年3月期の関係会社の減損処理について。事業の「回復可能性」を根拠にした半導体子会社などの減損処理が不十分だと指摘されたようだ。

 しかし、今のところ、この件は三洋電機にとって致命傷に至らずに済みそうだ。関係者によると「三洋電機が訂正報告書を出すことで手打ちになる可能性が高い。上場廃止や刑事処分まではいかない」。当局は「業績回復見込みは薄かったもののゼロではなかったから、不適切だが粉飾ではない」との見方を示しているという。

 三洋電機側も2月26日には米ゴールドマン・サックス(GS)グループ、大和証券SMBCプリンシパル・インベストメンツ、三井住友銀行の出資3社が問題への対応を協議し、三洋電機は27日に「訂正する方向で検討中」と発表した。

期待も忠誠心も奪い去られた

若くして中核事業のトップを歴任してきた井植敏雅社長の責任は大きい (写真:陶山 勉)

若くして中核事業のトップを歴任してきた井植敏雅社長の責任は大きい (写真:陶山 勉)

 だが「家族的経営」の名の下に、上場企業とは思えない杜撰な経営を続けてきた三洋電機にとって、この問題は氷山の一角に過ぎない。甘い体質は現経営陣にも受け継がれている。

 上場企業としては致命的とも言えるこうした体質について、これまで現役社員やOBは多くを語らなかった。「再建を妨げたくない」という気持ちが彼らの口を重くしていた。

 だが現最高顧問、井植敏の長男で社長の敏雅がこの1年繰り広げた「行き当たりばったりの改革」は、社員やOBが持ち続けてきた再建への期待感や、創業家への忠誠心を奪い去った。

 「このままでは三洋電機が消えてしまう」。終末の危機を感じ取った関係者は、三洋電機存続への最後の望みを託して真実を語り始めた。

 「(不適切処理があった)2004年3月期より、2005年3月期決算の方が粉飾に近い」(役員OB、Z氏)

荒唐無稽な収益計画

 2004年10月、新潟県中越地方を地震が襲い、三洋電機の半導体部門の中核子会社が被災した。その後、当時、副社長として半導体事業も担当していた(現社長の)井植敏雅がまとめた半導体の復興計画「リベンジプラン」が社内で発表された。

 複数の関係者によると、このプランは「何の具体性もない荒唐無稽な計画」であり、半導体部門の社員の多くは我が目を疑ったという。

 計画と現実の乖離を見れば、その指摘にうなずかざるを得ない。リベンジプランは営業利益で2005年度250億円、2006年度450億円という鮮やかなV字回復を掲げたが、ふたを開ければ2005年度は約200億円の営業赤字。2006年7月には半導体部門そのものを分社化してしまった。

 リベンジプランで示した回復可能性を前提に策定したのが2005年3月期決算である。「非現実的な収益計画を前提に減損処理を先送りした決算で適切とは言い難い」と、Z氏は指摘する。

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