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キリンビール

ビール、トップシェア奪回の勝算とリスク

2007年4月4日(水)

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 キリンビールが3月20日に発売した新ビール「ザ・ゴールド」が出足好調だ。ザ・ゴールドは「一番搾り」以来17年ぶりとなるビールの大型新商品。

 「予告広告を大量に流し、で市場に商品を一気に投入した結果、3月末までの売り上げは160万ケースと計画を60%上回る好調ぶり」と加藤壹康社長は顔をほころばせる。

 2007年売り上げ目標は800万ケース(1ケースは大瓶20本換算)だが、出足は2002年4月に発売し初年度1300万ケースを記録した発泡酒「淡麗グリーンラベル」を上回るペース。「久々の大型新商品で売り場にも活気が出る」と小売業関係者も歓迎ムードだ。飲食店の反応も上々で「当初、小売り用に缶のみでの販売予定だったが、飲食店からの要望も多く、早急に瓶での販売も検討する」(加藤社長)としている。

 キリンはビール系飲料(ビール、発泡酒、第3のビール)の国内出荷量で2001年にアサヒビール(2502)に逆転され、以後6年間シェア2位となっている。しかし、2006年は発泡酒、第3のビールが牽引し、2006年1~9月期まではキリンが首位に立っていた。しかしその後、アサヒはこれまで弱かった発泡酒と第3のビールで新製品攻勢をかけ、辛くも首位を守った。アサヒは37.8%、キリンは37.6%とシェアの差はわずかに0.2ポイント、出高量でいえば約93万ケースに過ぎない。

 キリンは発泡酒、第3のビールでは合計48.6%のシェアを持ち、2位のアサヒ(22.9%)を圧倒している。一方、ビール単体のシェアでは28.9%と、アサヒの50%の半分程度。既存の「ラガー」「一番搾り」に「ザ・ゴールド」を加え3ブランド体制でアサヒの「スーパードライ」に対抗していく考えだ。

成否はゴールデンウイーク後に

 しかし、ビール市場を取り巻く状況は厳しい。1994年をピークに、ビール全体の市場は縮小を続け半分程度の出荷量にまで落ち込んでいる。ワイン、焼酎など酒類飲料の多様化、発泡酒、第3のビールなど低価格ビール系飲料の登場に加え、最近では少子化や健康志向によるアルコール離れが原因だ。特に20歳、30歳など若者のビール離れが進んでおり、「ザ・ゴールド」は若者をターゲットにビール離れを食い止めたい考えだ。

 「なぜいまさら本腰を入れてビールを開発するのか、という意見も社内にある。しかし、今こそ魅力的な製品を開発し、若者のビール離れに歯止めをかけなければ手遅れになる」と加藤社長は危機感を募らせる。

 商品開発研究所、新商品開発グループの和田徹主査は「ビール系飲料の開発は通常半年、長くとも1年程度だが、『ザ・ゴールド』は2年かけ、根本から製造技術を開発して完成させた」と語る。6つのプロジェクトチームを立ち上げ、27人のスタッフが開発に当たった。

 試行錯誤の中で到達したのは原点回帰。世界中で最も多く飲まれているピルスナービールの故郷、チェコのビールをヒントにその特徴である「麦芽のうまみとおいしい苦味が調和した『隠し苦味』」をテーマとした。「チェコの地元でしか味わえない手作りのビールを、日本の工場で作ることに最も苦労した」と和田徹主査は語る。原料は100%チェコ産の麦芽とホップを使用するこだわりようだ。

【お知らせ】 2007年4月2日からNB100の対象銘柄を変更しました。日東電工(6988)及び大阪ガス(9532)に変えて、ニコン(7731)及び大和証券グループ本社(8601)を新規の対象銘柄と致しました。

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「キリンビール」の著者

宇賀神 宰司

宇賀神 宰司(うがじん・さいじ)

日経ビジネス記者

日経クリック、日経ベンチャー(現・トップリーダー編集などを経て、2007年1月から日経ビジネス編集記者。流通、中小ベンチャー、マネジメント、IT(情報技術)を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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牛島 信 弁護士