• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

タカラトミーの赤ちゃん向け玩具が大ヒット

成功の秘密は口コミ活用と協業戦略にあり

  • 杉山 泰一

バックナンバー

2007年4月6日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 ぐずり泣く赤ちゃんを笑顔に変える音やメロディーを奏でる小さなぬいぐるみ。数年の開発期間を経てタカラトミーが2006年7月13日に発売した「赤ちゃんけろっとスイッチ」が、けた外れの大ヒット商品となっている。合併前のトミー時代から約10年間にわたりベビー玩具事業を手がけてきたが、従来なら10万個で大ヒット。今回は2007年3月末までに25万個を販売した。

 大ヒットの要因は、トミーの年次調査で母親の不満トップ2に毎年入り続けている「ぐずり泣き」に対処した初めての商品であり、徹底的に母親の身になって商品魅力の伝え方を考えて実践したことにある。テレビコマーシャルや雑誌広告は打たずに、口コミを起こす施策を次々と実行してきたのだ。口コミでじわりと火がついた商品は、けた外れの大ヒットやロングランになりやすい。

図版

タカラトミーの川添陽子ベビーマーケティングチーム主任。「赤ちゃんけろっとスイッチ」は希望小売価格2310円

 同商品のマーケティングを担当した川添陽子ベビーマーケティングチーム主任は、入社以来6年間ベビー玩具のマーケティング一筋。育児に奔走する母親の大半はネット活用度が高いと実感していた。忙しくて外出できないという理由で、そんな母親の7~8割がパソコンを所有するという調査結果もあった。「以前は育児誌が母親の情報源のほぼすべてだったけど、この3年くらいでガラっと変わり、コミュニティーサイトも重要になった」。

 化粧品比較サイト「アットコスメ」のブームも、「女性は口コミ好きなはず」と考えていた川添主任の確信を深めさせた。ベネッセコーポレーションやユニ・チャームなど社外のマーケティング担当者との意見交換でも、口コミマーケティングが持つ可能性の高さへの手応えを感じた。

 しかし、インターネットで口コミ効果を積極的に狙うのは、大きなリスクと背中合わせである。やり方を間違うと悪い噂が一気に広がりかねない。一度広がった噂は、検索すればいつでも呼び出せる。また、テレビコマーシャル無しだと商品が認知すらされず、せっかくの宣伝費や営業費がムダになる恐れもある。細心の注意が必要だと考えた。

売りたい気持ちを抑え、「ありのまま」を発信

 川添主任はまず、ベネッセの「ウィメンズパーク」やユニ・チャームの「ベビータウン」など母親や女性向けの有力なコミュニティーサイトでアンケートを実施して、母親たちの育児関連情報の集め方を定性分析した。すると、次のようなことが浮かび上がった。

 「ママたちは宣伝くさいことを嫌う。特にオピニオンリーダーはそう。メーカーが『効果ある』とうたっても信憑性がない。(赤ちゃんのぐずり泣きに効くという)せっかくの新機能も宣伝くさいと関心をひけないし、彼女たちに認知してもらわないと商品情報は広がらない」

「日経情報ストラテジー発ニュース」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

組織を正しい方向に導き、 作り変えていける人が、優れたリーダーです。

ジェニー・ダロック 米ピーター・F・ドラッカー伊藤雅俊経営大学院学長