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松下電器産業

見えない「プラズマの次」に株価低迷

2007年4月11日(水)

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 松下電器産業の株価がさえない。年初以降、2400円前後をさまよっている。4月6日終値では、年初比でソニー(6758)が19%、シャープ(6753)が16%も上昇したのに対し、松下(6752)は1%にも満たない。

 薄型テレビの勝ち組3社の中で、松下の株価の低調ぶりが目立つ。今年1月10日には、昨年6月に就任した大坪文雄社長による3カ年の中期経営計画「GP3計画」が発表されている。横ばいで推移する株価は、投資家が依然として、新体制の実力を判断しかねていることを示しているとも言えそうだ。

プラズマの先行きに懸念

 松下の株価が低迷している背景の1つに、プラズマテレビ事業の先行きに対する懸念が、投資家の間に広がっていることが挙げられる。昨年のクリスマス商戦では、米国の量販店で松下製の42型のプラズマテレビが999ドルで販売され、薄型テレビ業界に「999ドルショック」が走った。実際には販売店が期間限定の販促を実施したためだった。

 しかし、多くの投資家は、大画面化でプラズマの市場に攻め入るソニーやシャープら液晶テレビ陣営に対抗するために、松下が赤字覚悟で値下げに踏み切ったと受け取った。

 しかも、日立製作所(6501)やパイオニア(6773)のプラズマテレビ事業が低迷しているだけに、松下の孤軍奮闘にも限界があると見る向きもある。今年1月には2800億円を投資してプラズマの新工場を建設すると発表したが、株価にはプラス材料にならず、「液晶に攻められるプラズマ」という投資家の認識を覆すことはできていない。

中村改革の目標達成で一服感

 株価が上昇しないのは、「中村改革の目標達成が確実視されており、(業績回復に対して)一服感が出ている」(みずほ証券の張谷幸一シニアアナリスト)ことも、もう1つの要因だ。中村邦夫会長は、2007年3月期に連結営業利益率5%を目標に構造改革に邁進してきた。4月27日に発表される2007年3月期の決算では、目標達成を花道に中村改革は幕を閉じる見通しだ。

 だが、新たにGP3計画で掲げた「2009年度に連結売上高10兆円、ROE(株主資本利益率)10%」との公約達成に向けた道筋は、明確とは言いがたい。現時点では目標達成まで、売上高で約1兆円、ROEで約5%の開きがある。みずほ証券の張谷シニアアナリストは、「売上高は年2~3%成長できたとしても、ROE10%の達成は既存事業だけでは難しいだろう。M&A(企業の合併・買収)など、新たな資本政策が重要になってくる」と指摘する。

 ROEを向上させるには、自社株買いや増配などで過剰な株主資本を減らす方策もある。ただ、「小手先でROEを向上させることはできるが、本当に大切なのは収益性の一層の改善だ」(大和総研の三浦和晴シニアアナリスト)。在庫削減や海外工場の再編など、構造改革を継続し続けることが重要となる。

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「松下電器産業」の著者

大竹 剛

大竹 剛(おおたけ・つよし)

日経ビジネス記者

2008年9月から2014年3月までロンドン支局特派員。2014年4月から東京に戻り、流通・サービス業を中心に取材中

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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