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常識を打破したトヨタ「bB」の販促手法

「現地現物」で顧客の今をつかんだ!

  • 杉山 泰一

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2007年4月20日(金)

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 トヨタ自動車が約1年前にフルモデルチェンジしたコンパクトカー「bB」の売れ行きが好調だ。それを支えているのは、“社内常識”を覆した商品魅力の伝え方である。

 テレビコマーシャル(CM)によるマスマーケティングを抑え、インターネットを介して口コミが広がる仕掛けを次々と打ち出したのだ。テレビ離れが目立つ20代男性を明確に狙った宣伝戦略が功を奏し、新型bBの2006年の販売数は約6万3000台。2002年から毎年4万台前後だったが、5年ぶりに6万台を超えた。

図版

新型「bB」の発売前後のマーケティング戦略を担当した、トヨタ自動車宣伝部広告室オールトヨタグループの中澤次郎氏

 トヨタの車種別の宣伝予算は通常8~9割をCMに費やす。だが「新型bBでは半分に抑えた」と、宣伝部広告室オールトヨタグループの中澤次郎氏は明かす。また現時点では車種は公表できないが、新型bBと同様に、宣伝戦略の一環として携帯サイトを設けて、そのコンテンツを拡充する見通しだ。

 新型bBは、車への関心が低下傾向にある20代男性を振り向かせ、2005年12月末の販売開始から約1カ月で1万2500台を受注した。これは目標の2.5倍。外観も装備も個性の強いbBは、同社の「カローラ」ほどは売りやすくない。それでも販売台数が2006年1月は国内4位、2月は5位。異例の大健闘だった。

まだ20代後半の若手をリーダーに

 「日本初、世界初の誰も見たことがない宣伝をしよう!」――。2005年2月、10カ月後に発売する新型bBのプロモーション戦略を練るため、若手プロジェクトチームが発足した。当時27歳だった中澤氏を実質的な取りまとめ役とし、商品企画、デザイン、営業、技術などから7人が選ばれた。若い中澤氏は意気に燃えた。

図版

中澤氏の後を引き継ぎ、新型bBのマーケティングを担当している三巻光一郎トヨタ自動車宣伝部広告室第2グループ主任。写真右下は新型bB

 新型bBはトヨタの将来を担う戦略車だ。様々な調査が「20代男性の車離れが進んでいる」と示していた。しかもトヨタのシェアはこの層だけ40%を下回る。彼らに売らなければ会社の将来に不安がよぎる。その商品魅力の伝え方に失敗は許されなかった。

 チーム発足時、新型bBのデザインや機能、性能はほぼ確定していた。この層は走りよりも居住性を重視する人が多いと分析し、それに則したデザインや装備、性能を持った車に仕上げつつあった。例えば「妖(あや)しさ」「いかつさ」をコンセプトとしたワイルドな雰囲気の外観。9つものスピーカーと音楽に合わせて点滅する11個のイルミネーションを装備した車内。ボディー剛性の向上やワイドタイヤの採用などで乗り心地の快適さも高めた。

変化が激しいからこそ「現地現物」を徹底

 20代男性の心に刺さる商品魅力の伝え方は何か。ターゲットと同世代の中澤氏は、自分があまりテレビを見ないことに気づいていた。インターネットに接する時間が長く、広告よりも友人からの口コミを信頼する傾向が強い。「車の宣伝といえばCMが常識だが、今回はリアルでもネットでも口コミを広げる仕掛けが重要。しかも車を所有することにステータスを感じる若者が減り、普通に宣伝しても興味すら持ってもらえない」。

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