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ワタベウェディングがアメーバ手法を進化

導入13年目で初の大幅改善、顧客起点を呼び戻す

  • 杉山 泰一

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2007年5月11日(金)

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 総合結婚式サービス大手のワタベウェディングは、2006年度下期から順次、経営管理手法「アメーバ経営」を進化させている。同社は店舗や式場、海外工場の経営管理に同手法を1990年代半ばから採用してきたが、この十数年で会社が急成長して事業内容が複雑化したため、手法そのものの見直しが必要となった。

図版
ワタベウェディングの渡部隆夫社長

 渡部隆夫社長の肝いりで93年に導入したアメーバ経営手法は、京セラ創業者の稲盛和夫氏が京セラのために考案したもの。京セラのコンサルティング子会社がグループ外企業への導入事業を手がけており、ワタベウェディングはその第1号事例だ。

 経営陣は、現在100以上ある「アメーバ」という小集団のチームリーダーに経営意識を根づかせるという点で、同手法に大きな手応えを感じている。どのリーダーも自分が担当するアメーバの売り上げを最大にし、経費を最小にする努力を惜しまない。アメーバ間の競争意識も高い。

 ただしこの十数年のうちに手法自体が目的化し、手法を導入するに至った企業理念が形骸化してきた。その結果、一つひとつのアメーバが部分最適に走りすぎ、顧客満足の向上に反する事象が顕在化してきた。顧客に最高の満足と感動を提供することが、同社の企業理念なのに、である。また、社員が増えて各アメーバの人員数に大きなばらつきが出るなど、アメーバ間の競争条件に不公平さが目立つようになり、不満を抱える者も出てきた。

アメーバ間の競争条件を公平に

 今回の一番大きな改善点は、アメーバの管理単位を変更し、競争条件をできるだけ公平にしたことだ。従来は1つの店舗や式場を1アメーバとして管理していた。かつてはどのアメーバも人員数や提供できるサービスの品揃えに大きな差はなかった。現在は3人の店舗もあれば、50人を超す店舗もある。集客力や家賃などの立地条件にも大きなばらつきが出ている。

 同社は50以上の直営店舗を持つが、店舗間で「時間当たり採算」と呼ぶ指標の大小を競わせてきた。優秀な店舗は、賞与が平均よりも最大で20%高くなる。時間当たり採算は、売り上げから経費を引き算して、さらに労働時間で割り算した値である。

 そこで2006年度下期から、「1アメーバ=6~7人程度」を基準に、人員数の多い店舗は複数のアメーバに分割し、少ない店舗は2~3つで1つのアメーバと見なすようにした。さらに、すべてのアメーバを横並びで競わせるのではなく、挙式やドレス販売、写真サービスなど提供サービスのラインアップと立地条件が似たアメーバ同士を競わせる体制に変えた。

図版
上田勝巳常務と国内店舗。上田常務は、買収した大型結婚式場「目黒雅叙園」の副社長を兼務する

 また、アメーバリーダーが毎月作る採算管理表の運用方法も見直し、従来よりもゆとりを持ってきめ細かな接客ができるようにした。

 主な変更点は次の3点だ。(1)売り上げは利用月と受注月の両方に計上、(2)他部門から人員を一時的に借りても経費はゼロ、(3)旅行代理店経由で来店する顧客が海外の直営式場でオプションを購入したら、国内店舗にも売り上げを計上──。

 「従来は財務会計のように堅苦しく考えていたが、アメーバ経営はあくまで管理会計手法。今後は顧客満足と社員の士気向上を優先し、柔軟に運用する」と上田勝巳常務は明言する。

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