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NEC

まだ楽観できない不採算事業の黒字化

  • 田中 成省

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2007年5月24日(木)

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 NEC(6701)の2007年3月期の決算短信には、2006年3月期までまで記されていた[米国会計基準]の文字が消えていた。米国会計基準による連結決算の確定ができず、日本会計基準での発表を余儀なくされたためだ。NECは米国でシステムの収益計上方法が疑問視されたことで監査承認が遅れ、米国証券取引委員会に対する2006年3月期の年次報告書を提出できていない。このため、米ナスダック市場は6月1日以降に上場の是非を再審議することになっている。

 厳しい立場に置かれる中で、同業他社より大幅に遅れて発表した2007年3月期決算。売上高は前の期より5.6%減の4兆6526億円で、営業利益は同3.5%減の700億円だった。ITプラットフォーム製品の売上高減少に加え、ネットワークシステムの売り上げ計上が2008年3月期にずれ込むことなどが原因だ。この期の期初に400億円を見込んでいた当期純損益は、単独決算における繰り延べ税金資産の取り崩しを行ったことで、91億円にとどまった。

不採算2事業の黒字見通しを発表

 決算発表後の5月22日には、それまで600円を割り込んでいた株価が40円あまり急騰し、632円で終わった。2006年に欧州の個人向けパソコン事業を売却し、2007年9月中間期にはその分の売上高が抜け落ちて減収減益になる。ただし、通期となる2008年3月期の業績予想では、主力3事業のうち収益の足を引っ張ってきた2事業が黒字化し、利益が大幅に増える見通しだ。こうした状況に市場はいったんは好感したが、23日には前日より11円安で引けている。

 個別の事業を見ると、「モバイル・パーソナルソリューション事業」と呼ぶ携帯電話とパソコン事業は、営業損益が335億円の赤字から60億円の黒字へ、半導体などのエレクトロンデバイス事業は230億円の赤字から30億円の黒字へと転換する見込みだ。これに伴い、通期の営業利益は2007年3月期より85.8%増の1300億円に、純利益は228.7%増の300億円に回復する計画だ。

 ただ、営業利益見込みを60億円としたモバイル・パーソナル事業の売上高見込みは8900億円、30億円としたエレクロトンデバイス事業のそれは8700億円。営業利益率は1%未満だ。売上高の規模から見て、両事業の黒字達成は必ずしも楽観視できない。

携帯、パソコンとも、業界は逆風の年

 個々の事業を見ると、携帯電話は2007年3月期で海外からの撤退がほぼ完了し、「2007年1~3月期には収支がトントンになった。黒字定着を目指したい」(小野隆男執行役員常務)とし、2008年3月期には、国内だけで2007年3月期より10万台多い500万台の出荷を見込む。

 この現状維持に見える目標も、業界環境や業界内のNECのポジションを考えれば、妥当な水準かもしれない。2007年3月期は、MNP(番号持ち運び制)による特需が発生し、業界全体の出荷台数が4933万台(MM総研調べ)と過去2番目の多さを記録した年度で、下期で見れば過去最高の水準だ。

 ただし、この追い風にNECは乗ることができず、業界内でのシェアを落とした。その一因は、NECはNTTドコモ(9437)向けの供給が大半で、最近勢力を拡大しつつあるソフトバンクモバイル向けは1機種のみで、純増数が高いKDDI向けには供給をしていない。2008年3月期はMNPのような需要喚起のイベントがなく、業界全体の出荷台数は前年比でマイナスが見込まれている。

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