• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

帝人、手法と改善心の提示でマンネリ打破

グループ全社の改善活動意欲を再燃へ

  • 杉山 泰一

バックナンバー

2007年5月25日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 化学大手の帝人は今期から、グループ全社で約3年前に始めた業務改善活動への取り組みを一層強化している。共通の改善手法を提示すると同時に、活動が盛んな職場ではなぜ改善心に火がついたのかを突きとめ、それを横展開すべく、改善活動全社事務局のスタッフが全国を飛び回っているのだ。

 約2万人の従業員がいる帝人グループでは、持ち株会社の長島徹社長の一声で「全社改善活動」を2004年4月に開始。「ムリ・ムラ・ムダを省いて、日々の仕事を効率化し続ける」というコンセプトだけ共有し、手法は事業グループごとに任せた。「高機能繊維」「樹脂」「医薬医療」など8つに大別される帝人グループには150以上の会社があり、業種業態は様々。有効な共通の改善手法を開発するのは時間がかかる。まずは活動を始めて、改善意識を1日でも早く高めたいと考えた。

 この活動では半期ごとに「改善提案件数」「実施件数」「経済効果」「ベストな事例」を発表。2004年度の上期と下期の合算値は1万3258件、8531件、27億円と素晴らしい成果を出した。だが活動開始から1年もすると、改善のネタ探しに苦労し始め、活動意欲が低くなった職場が散見されるようになった。社内公募制度を利用して2005年3月に改善活動全社事務局に異動した辻倉正一氏によると、「最初は張り切っていたのにマンネリ感を覚えたり、仕方なくやらされているという意識の人が目立った」という。

改善意識をグループのDNAにしたい

図版

帝人グループの改善活動全社事務局の辻倉正一・事務局長。2005年3月に社内公募制度を活用して同部署に異動し、今年1月から事務局長

 長島社長から「改善意識を帝人グループのDNAにしたい。小さくてもいいから活動を続けてほしい」という熱い思いを直接聞いた辻倉氏は意気に感じた。DNAにするには共通の改善手法が必要だと直感した。

 まずは8事業グループそれぞれの改善推進委員長をヒアリングして回るなどして現状把握に明け暮れながら、共通手法となり得るものを探して回った。ぐずぐずしていると改善のネタ探しに困る職場が増える。そんな折、日本能率協会コンサルティング(JMAC)の「技術KI計画」という手法を知った。「ホワイトカラーの生産性向上に効く」という売り文句が気になり、セミナーで複数の事例を学び、同手法の導入企業を訪問。汎用性が高いと感じた。

 しかし、技術KI計画手法を現場に押しつけても、やらされ感を増長しかねない。そこでモデル職場を募った。4職場が手を挙げ、2005年度下期から2006年度下期に順次“実験”に着手。特に手応えを得たのは、帝人の新規事業開発グループに属すHCM推進班だ。同職場の使命は、炭素を使った高熱伝導材料の新製品の事業化企画。その業務プロセス作りを同手法で改善した。

 8人のHCM推進班は1年にわたり、JMACのコンサルタントと一緒にほぼ毎週、業務プロセス改善会議を開いた。その度に辻倉氏は大阪のオフィスから山口県岩国市の拠点まで足を運び、会議を観察し続けた。将来の横展開を見据えていたからだ。

 研究開発担当などHCM推進班のメンバーは個人商店的に仕事をしてきた者ばかり。「技術KI計画手法を使って自分や同僚の仕事の状態や考え方を見える化でき、自己流の長所や短所が分かった。職場で雑談だけでなく、仕事の話も深く語り合うようになった」というのがメンバーの共通見解だ。

「日経情報ストラテジー発ニュース」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

日本の経営者は、経験を積んだ事業なら 失敗しないと思い込む傾向がある。

三品 和広 神戸大学教授