「時流超流」

売れない新車、利用は増

都心マンションでカーシェア・レンタル広がる

バックナンバー

2007年6月13日(水)

1/2ページ

印刷ページ

 新車販売台数は31年前の水準に低迷――。6月1日に日本自動車販売協会連合会が発表した5月の新車販売台数(軽自動車を除く)は23万5640台と、23カ月連続で前年同月実績を下回った。5月としては1976年の実績と同レベルまで落ち込んだ。好調だった軽自動車も失速し、5月は14万3160台と2カ月連続で前年割れ。新車販売の減少に歯止めがかからない。

人口増の首都圏もマイナス

 自動車が売れない理由は枚挙に暇がないが、その1つは人口減の影響と言われてきた。だが、データをひもとくと、人口が増加している都道府県でも新車は売れていない。

約10年で大幅な販売減

 日本の総人口が伸び悩む中、東京都や神奈川県など首都圏の人口は増え続けている。95年に比べると、2006年の東京都の人口は88万5000人、神奈川県は58万4000人もそれぞれ増えた。一方で、2006年の東京都の新車販売台数は1995年に比べて11万6000台減り、神奈川県も9万1000台のマイナスになっているのだ。

 人口増加地域での販売減には、都心ならではの理由がある。都心回帰で地価が上がり、駐車料金も上がっている点だ。都市部は鉄道などの公共交通インフラが発達しているため、自動車がなくても生活はできる。トヨタ自動車で国内販売を担当する一丸陽一郎専務は「地方の方が自動車の必要性が高い。人口集中は、新車販売にとってはマイナスかもしれない」と話す。

 そんな中、自動車の保有ではなく、利用を促すビジネスが成長軌道に乗ってきた。時間限定で自動車を貸し出すレンタカーや、複数の人で1台の自動車を共同利用するカーシェアリングである。利用頻度が少ないユーザーにとっては、費用負担を抑えられる点が魅力だ。

 トヨタのトヨタレンタカーは、97年に25万5000台だった保有台数を、2006年には36万8000台まで増やした。トヨタの一丸専務は「観光地や都心での利用が増えている」と言う。

ここから先は「日経ビジネスオンライン」の会員の方(登録は無料)、「日経ビジネス購読者限定サービス」の会員の方のみ、ご利用いただけます。ご登録のうえ、「ログイン」状態にしてご利用ください。登録(無料)やログインの方法は次ページをご覧ください。



関連記事

Keyword(クリックするとそのキーワードで記事検索をします)

Feedback

  • コメントする
  • 皆様の評価を見る
この記事を…
内容は…
コメント6 件(コメントを読む)
トラックバック
著者プロフィール

大西 孝弘(おおにし たかひろ)

日本経済新聞証券部。



このコラムについて

時流超流

日経ビジネス “ここさえ読めば毎週のニュースの本質がわかる”―ニュース連動の解説記事。日経ビジネス編集部が、景気、業界再編の動きから最新マーケティング動向やヒット商品まで幅広くウォッチ。

⇒ 記事一覧

記事を探す

読みましたか〜読者注目の記事

  • いま、歩き出す未来への道 復興ニッポン

日経ビジネスからのご案内