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ファナック

新工場建設が示す「攻め」の姿勢

  • 瀧本 大輔

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2007年6月28日(木)

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 工作機械をコンピューター制御する“頭脳”のNC(数値制御)装置で、世界市場の過半数を占めるトップ企業のファナック。このほど同社は、NC装置の新工場を、山梨県忍野村にある本社敷地内に建設する方針を固めた。NC装置の工場を新設するのは、ファナックにとって24年ぶりのこと。2008年に稼働させる計画で、月産能力を1万7000台から3万台へとほぼ倍増させる。投資額は数百億円規模になる見通しだ。

 この大きな決断の背景にあるのは、工作機械の需要が堅調な日米欧の市場に加えて「中国やインドなどの新興国に市場が新しく出現している」(同社)からだ。事実、2006年度の日本の工作機械受注額は1兆4746億円で、16年ぶりに過去最高を更新した。

 その一端が垣間見られるのが中国。金型や金属部品を生産する製造業関連の現地企業が、工場で使う工作機械などの設備投資に積極的になっているのだ。金型や金属部品の生産といえば、日本では中小企業の廃業や倒産が続き、長年かけて蓄積された技術や技能の喪失が危ぶまれている分野だ。いわばモノ作りのインフラであるはずなのに、残念ながら空洞化に歯止めがかかっていない。

中国に巨大市場が出現

 一方、中国では、むしろ金型や金属加工が「儲かる商売」と見られ、新規参入が増えている。日本製の工作機械は性能も精度も飛躍的に向上したので、最新の工作機械を購入しさえすれば、そこそこ高精度な金属加工が可能になったからだ。生産する部品や製品の品質を容易に高めることができるうえ、参入障壁も高くはない。

 それだけに、中国の大きな工場では驚くほど大量の工作機械を保有している。例えば、中国で最も巨大な金型工場を持つ台湾のEMS(電子機器の受託製造サービス)メーカー、鴻海(ホンハイ)精密工業の工場には、「日本製の工作機械が数千台もある」(同社関係者)という。技能者の育成を重視する日本とは対照的に、中国では金属加工が完全な装置産業になっているわけだ。

 中国の工作機械メーカー向けにも需要は広がっていく可能性が高い。中国には100社以上の工作機械メーカーがあるとされるが、まだNC化率は低い。こうした状況が続く限り、それだけファナックのNC装置が使われる機会が増えることになる。独シーメンスや三菱電機(6503)などNC装置を生産しているメーカーはほかにもあるが、ファナックの強さは際だっている。

 それは世界トップシェアであるがゆえに、ファナックのNC装置を事実上の世界標準と見なす向きもあることだ。工作機械を購入する企業が、使い慣れたファナックのNC装置を装着するよう工作機械メーカーに求める「指名買い」さえ起きている。

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