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大日本印刷

“前門の虎、後門の狼”に悩む印刷大手

  • 高橋 史忠

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2007年7月11日(水)

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 大日本印刷の業績が陰りを見せている。

 2007年3月期は、売上高が前期比3.3%増の1兆5578億円と過去最高だったものの、ライバルの凸版印刷7911を7000万円ほど下回り、2006年3月期に48年ぶりに明け渡した印刷業界トップの座を奪い返すことができなかった。営業利益は同20.3%減の961億円と大幅な減益。今期(2008年3月期)の業績予想も、営業利益は870億円と2007年3月期に比べて9.5%の減益になる見込みだ。

 業績が冴えない主因は、液晶パネル用部材のカラーフィルター事業の不振である。カラーフィルター事業を含むエレクトロニクス関連部門は、売上高が前期比1.6%減の2919億円と減収。営業利益は同60.6%減の148億円と大きく減少した。カラーフィルターの単価下落率が15%と、従来予想を上回ったことが響いた。エレクトロニクス部門の売上高営業利益率は5.1%で、2006年3月期から7.6ポイント低下した。

ライバルとの“泥仕合”で価格競争が激化

 カラーフィルター事業の業績悪化は、大日本印刷だけの話ではない。凸版印刷も同様だ。凸版印刷のエレクトロニクス関連部門も営業利益が前期比53.3%減の143億円と大幅な減益だった。カラーフィルター分野で業界1位、2位を争う両社の不振は、業界が抱えている構造的な問題を反映していると言えそうだ。

 カラーフィルターの大きな供給先になっている大画面の液晶テレビ分野では、コスト削減を狙った液晶パネルメーカーの内製比率が高まっている。現在、大日本印刷と凸版印刷にとって大口の顧客はシャープ6753だけと言ってもいい状況で、両社がシャープを奪い合う“泥仕合”で価格競争が激化しているとの見方が強い。

 大日本印刷は昨年、価格競争に勝ち抜くため、プリンターなどで使われる技術を応用した「インクジェット方式」と呼ばれる新技術を2つの工場で導入した。福岡県北九州市にある黒崎工場と、シャープから買い取った亀山第2工場内の製造ラインだ。当初は生産コストを2割削減できるという触れ込みだったが、なかなかその効果が見えてきていないのが現状だ。

分は凸版の方にあるが…

 「今のところ、コスト競争力は凸版印刷に分があるように見える。両社ともに利益を減らしているが、相対的には凸版の方が利益を出している。大日本印刷の新ラインは、今のところ減価償却もままならない状況ではないか」

 ゴールドマン・サックス証券のアナリスト、二本柳慶アソシエイツはこう指摘する。大日本印刷のカラーフィルター事業は今期、新技術の本格立ち上げに加えて、さらなるコスト削減策に頭を悩ますことになりそうだ。

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