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参院選に何を問うか(前編)

小泉改革から乖離する安倍政権の本質

  • 水野 博泰

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2007年7月12日(木)

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いよいよ参議院選挙が公示される。国民はこの選挙で政治に何を問えばいいのか──。安倍政権の実績と自民、公明、民主各党のマニフェスト(政権公約)に対して厳しい評価を下した言論NPOの工藤泰志代表に聞いた。(聞き手は、日経ビジネス オンライン副編集長=水野 博泰)

■参考サイト: 言論NPOのホームページ

言論NPOの工藤泰志代表

NBO 新しい日本をつくる国民会議(21世紀臨調)が7月1日に開催した「第3回・政権公約(マニフェスト)検証大会」で、安倍政権の実績と自民、公明、民主各党のマニフェストに対して、非常に厳しい評価を下しましたね(詳しくはこちら)。

工藤 有権者との約束に基づいて政治を運営するというパラダイム転換に対して、各党の執行部は認識がまだまだ甘い。民主党について言えば、最後のぎりぎりで小沢マニフェストが出ましたが、管(直人)さんも岡田(克也)さんもマニフェストのブームに乗ってゲタを履いたのに、その後の政策の進化も十分ではなかった。

 安倍(晋三)さんにとっては初めての国政選挙なのに従来の公約に戻り、劣化した。自分の信を国民に問うことをしない日本の政治とは何なんだろう。有権者側の視点で各党のマニフェストを読んでがっかりしました。これは、かなりまずい。

日本の未来に対して政治が真剣に向き合っていない

 各党の“公約”を見ると、公約とは名ばかりで単なる“課題”の羅列に過ぎない。政治の約束には、明確な目標、実行を担保する財源とか具体的な工程が伴うものだが、それらがほとんどない。

 ただし、政治批判ばかりしていても仕方がないんです。こういう政治を生んだのは僕たち有権者ですから。有権者の眼力が問われている。有権者はこういうマニフェストを受け入れていいのかをしっかり考えなければなりません。

 今回の参院選は安倍政権と日本の政治にとって大きい意味があります。秋以降に増税を含めた財源問題の議論があるわけです。その財源問題はそもそも昨年度には終わっていなければならないものだったのに先送りしていた。そして今回の参院選でも再び先送りする。

 「代表なくして課税なし」と言われますが、青臭く言えば、議会の役割というのは税金の使い方を決めることに尽きるんですよ。それについてどの政党も国民に何も言わないというのは“先送り談合”です。財源論に触れないということは、今の日本が抱えている喫緊の課題について政党が向かい合っていないことを意味します。

 言論NPOでのマニフェスト評価は、感想や感覚に基づくのではなく、精緻な評価の体系と基準を組み立てて行っています。その結果、安倍政権の実績評価は100点満点で39.35点、自民党のマニフェストは26.94点、公明党は17.06点、民主党は27.88点となりました。小泉政権が誕生してから初めての評価は60点でしたから、安倍政権の立ち上がりはかなり厳しい評価です。また、各党のマニフェストは公約の体をなしていない低水準です。

小泉改革とは違う方向に進み始めた安倍政権

 そもそも安倍政権の政治基盤ベースは、小泉改革の継承者であるという1点に尽きる。小泉さんが郵政改革で捨て身の衆議院解散総選挙に打って出たのが2005年9月11日です。安倍さん自身もこの選挙で再選して今も国会議員をやっている。「郵政だけ」という批判もあるかもしれないが、あれが国民との約束だったわけです。

 安倍さんはその制約に縛られている。安倍さんは小泉改革をどう加速させるかが問われている。ところが、小泉政権が進めた小さな政府論と安倍政権がやっていることの間には乖離があることは次第にはっきりし始めた。小泉さんの時には「骨太の方針」によって経済の改革を進める「小さな政府」論者だったのに、安倍さんは憲法改正や教育改革などをはじめとする「戦後レジームからの脱却」を打ち出し、さらに公(おおやけ)を重視している。小泉政権の単純な継承者のフリをするのはもう限界に来ている。

コメント17件コメント/レビュー

国民の審判を得ることなく与党の思惑で政権の座についた安倍政権が国民の期待に答えられていない現状は当然と云えば当然だ。それでも与党多数でこの政権が存続するのは日本国民が如何にダメになったかの証拠とだろう。「戦後レジ-ムからの脱却」というのを端的に言えば、ヒトラー政権がベルサイユ条約を破棄して第1次世界大戦戦後レジ-ムから脱却し、軍事独裁政権に豹変してドイツ近隣諸国との対立を激化させて再軍備路線を歩みだしたことを想起させる。安倍政権の「美しい国」とは、アジア近隣諸国を卑下するとんでもない自己中心的な"Keinshöner Land"だろう。(2007/07/19)

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国民の審判を得ることなく与党の思惑で政権の座についた安倍政権が国民の期待に答えられていない現状は当然と云えば当然だ。それでも与党多数でこの政権が存続するのは日本国民が如何にダメになったかの証拠とだろう。「戦後レジ-ムからの脱却」というのを端的に言えば、ヒトラー政権がベルサイユ条約を破棄して第1次世界大戦戦後レジ-ムから脱却し、軍事独裁政権に豹変してドイツ近隣諸国との対立を激化させて再軍備路線を歩みだしたことを想起させる。安倍政権の「美しい国」とは、アジア近隣諸国を卑下するとんでもない自己中心的な"Keinshöner Land"だろう。(2007/07/19)

 昨今マニフェストなるものを政党が発表しそのトレースの良否を一つの評価基準にして選挙をしているが、僕は如何なものかと思う。 マニフェストを公約とすれば政党と国民との契約と言う意味で一定の評価ができるが、英国で行われている「マニフェスト」は期間や数値に縛られてしまう危険性がある。 政治というは非常流動性が高く環境が短期間で劇的に変化することがある。マニフェスト作成時と前提条件がまったく180度転換することもある。 スポーツでも優秀なプレイヤーはその劇的に変化した環境にすばやく対応できることが一流の条件である。制約事項が多くては状況に対応することは困難になる。(2007/07/17)

安部さんの美しい国について考えてみると、みんなが安心して暮らせるような社会を作ろうとしているのではないかと思う。現在は、自民と公明で連立与党になっているから、自分の思いをストレートに言えないような状況になっているのかもしれません。◆◆◆◆ 朝鮮総連の活動記録 ◆◆◆◆http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news2/1109416017/(2007/07/13)

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