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商船三井

売上高2兆円構想の勝算

  • 永井 央紀

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2007年7月20日(金)

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 7月17日、商船三井の株価は1837円の上場来高値を更新した。年初からの上昇率は55%に達している。2月末に起きた中国発の世界同時株安では中国関連銘柄と見られて急落したが、その後3月に新しい中期経営計画を発表し、4月末に公表した2007年3月期業績が当初予想を上回ると、一気に上昇に転じた。4月以降の株価チャートは、ところどころで小幅な調整局面があるものの、基本的には急勾配な右肩上がりとなっている。

 2007年3月期の連結業績は売上高が前の期比14.8%増の1兆5684億円、経常利益は3.4%増の1825億円で、4期連続の増収増益となった。2000億円の増収のうち、円安効果は500億円。残りの1500億円は2005年度末に比べて75隻増の803隻となった船隊拡充や運賃値上がりの効果によるものだ。

 部門別に見ると、牽引役は1107億円の増収と282億円の増益を達成した不定期専用船事業だ。鉄鉱石輸送船などの部門だが、世界的な資源獲得競争を背景に荷動きが活発化し、運賃相場が急騰したのが追い風になった。商船三井は特定の荷主と中長期的な契約を結ばない「フリー船」の比率が3割と、日本郵船の1割に比べて高い。需要が強い時期に急な依頼に応じられるフリー船が多い分、運賃相場の上昇という波によりうまく乗ることができた。

5期連続の増収増益予想

 今期の決算予想は5期連続の増収増益を見込む。予想売上高は8.4%増の1兆7000億円、経常利益は9.6%増の2000億円だ。中国を中心とした世界的に活発な荷動きは継続しており、コンテナ船の運賃相場も回復。中国市場についての懸念は今のところ静かで、荷動きの好調は当面続きそう。新船の建造ラッシュによって船腹需給が緩む懸念も「2010年まではバランスを維持できそう」との見方が有力だ。

 不安材料があるとすれば、前期の好調要因となった不定期専用船の運賃相場。かつてない高水準で推移してきたが、ここに来てピークアウトした感が出てきている。商船三井は「保守的に予想を立てている」とするが、過去の運賃相場の推移を見る限り、急に高騰した時は下落幅も急激する。そうなれば増益率の鈍化は避けられなさそうだ。

 一方、3月に公表した新しい中期経営計画では、一段と攻めの姿勢を鮮明に打ち出した。「Vanguardという英語が好きでしてね、どうしても入れたかったんですよ」。

 芦田昭充社長は新計画の名称「MOL ADVANCE(Action and Direction at the Vanguard of Creating Excellence)」について、うれしそうにこう語る。Vanguardとは先駆者の意味。「人はよいけど、野性味やチャレンジ精神に欠ける」とも言われていた商船三井の企業カルチャーが、この数年で大きく変わったという。

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