• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

実刑で高まるファンド攘夷論

困った時は「救世主」、平時は「敵役」に振れる

2007年8月1日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 「まるでファンド攘夷論だ」

 7月19日、村上ファンド前代表、村上世彰被告に実刑判決を言い渡した東京地方裁判所の判決理由を聞いた投資ファンド関係者は、ため息をついた。

 懲役2年を言い渡した東京地裁は、ニッポン放送株を巡るインサイダー取引の過程でフジテレビジョンやライブドアを手玉に取った村上被告のビジネススタイルを指し、「『ファンドなのだから、安ければ買うし、高ければ売る』という徹底した利益至上主義には、慄然とする」と強く非難した。

不正は指弾されるべきだが

 もちろん、ライブドアから得たインサイダー情報で巨額の利益を得た不正取引は指弾されるべきだ。だが、「安く買って高く売る」のは市場原理そのもので、それを否定されたのでは、あらゆる投資ファンドが利益至上主義と非難されかねない。

 米投資ファンド、スティール・パートナーズによるブルドックソースの買収防衛策の差し止め請求を棄却した東京高等裁判所はスティールを「濫用的買収者」と認定した。村上ファンドからニッポン放送株を買ってフジテレビの支配を画策したライブドア前社長の堀江貴文被告は証券取引法違反罪で懲役2年6月の実刑判決を受けている。

 日本では「買収者」に対する評価が定まらない。最初は「ハゲタカ」と忌み嫌い、しばらくすると不良債権の山を切り崩す「救世主」と持ち上げ、今また「攘夷論」である。

 風向きを読み違えると、英雄になるはずが突然、悪者に突き落とされる。経営者や投資家にとって、世間の空気を読む力は、生き抜くための必須スキルと言える。

 楽天の三木谷浩史会長兼社長は6月28日、TBSの株主総会への出席を土壇場でキャンセルした。

 「席を作ってお待ちしていたんですけどねえ」(TBS幹部)。TBS側は肩透かしを食らった格好だ。三木谷社長はその少し前にも、メディアの取材を直前にキャンセルしている。

コメント0

「時事深層」のバックナンバー

一覧

「実刑で高まるファンド攘夷論」の著者

大西 康之

大西 康之(おおにし・やすゆき)

ジャーナリスト

日本経済新聞産業部記者、欧州総局(ロンドン)、日経ビジネス編集委員、日本経済新聞産業部次長、産業部編集員などを経てフリーのジャーナリストに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック