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富士フイルムホールディングス

医療費抑制を好機に、医療機器で攻めの積極策

  • 高橋 史忠

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2007年8月23日(木)

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 白いシーツが敷かれたベッドに横たわる美女。その鼻の穴からは、美しい顔には似つかわしくない細いヒモのようなものが飛び出している…。

 この2~3年、大都市の駅構内などに張り出され、医療機器業界で注目を集めた一風変わった広告がある。鼻から出ているヒモは、胃の検診などで使う内視鏡のスコープ。富士フイルムグループの光学機器メーカー、フジノンが開発した経鼻内視鏡と呼ばれる医療機器で、口ではなく鼻からスコープを入れることで挿入時の苦痛や違和感を大幅に軽減できる。

 この広告が話題になった理由は、一般消費者に経鼻内視鏡検査の特徴を訴求したことにある。医療機器業界では機器を扱う医師に広告を打つことはあっても、一般消費者向けは珍しい。ポスターに加えてラジオ広告による露出でも口コミが広がり、「鼻から入れる内視鏡はないか」と病院で相談する患者も少なくないという。

成長の柱の1つ

 消費者主導で導入が進んだことで、内視鏡の世界シェア7割と圧倒的な強さを誇るオリンパスも一時期、慌てたという。「正直言ってオリンパスは強い。だが、今まで歯牙にもかけられていなかった国内市場で存在感を示せるようになったのは大きな進歩」と、富士フイルムホールディングスのCFO(最高財務責任者)である高橋俊雄・代表取締役専務執行役員は手応えを話す。

 医療機器業界では常識破りと言えるこの広告は、この数年、医療機器分野で攻めの姿勢を見せる富士フイルムの戦略を象徴する取り組みの1つだ。内視鏡を含む同社の医療機器事業は、少子高齢化や、医療費の抑制に伴う早期診断や予防医療の広がりを背景に成長を続けている。

 医療機器事業の前期(2007年3月期)の売上高は、前期比17%増の約2600億円。連結売上高の約1割を占め、成長著しい液晶パネル用のフィルム部材と並ぶ成長の柱の1つになった。2009年3月期は3000億円を超える売り上げ規模を目指す。

 今年1月、東京・六本木の新名所「東京ミッドタウン」に本社機能を移し始めたことを契機に、富士フイルムでは都内5個所に分散していた医療機器事業の拠点を5月に西麻布にある旧本社ビルに集結させた。国内外の事業戦略や営業、企画、開発などを担当する人員を集めることで、事業の効率を高めるのが狙いだ。このほか、昨年は内視鏡を手がけるフジノンを完全子会社化するなど、連結経営の強化を目指す動きが目立つ。

 「これまで製品ごとにばらばらに動いていた事業体制を見直し、グループ全体で医療機器事業に横串を通す体制を整えた。風通しがよくなり、効果が出始めている」。拠点整理の効果は上々と、医療機器事業を統括する富士フイルムの加藤久豊・取締役常務執行役員の表情は明るい。

医療機器市場の拡大を背景に積極的なM&Aを仕掛ける

 富士フイルムの医療機器事業には長い歴史がある。最初の製品であるレントゲン用のX線フィルムの登場は、ほぼ創業と同じ時期の71年前のことだ。現在の中核商品は、X線画像診断システム。X線画像をデジタル化して読み取る「FCR(富士コンピューテッドラジオグラフィ)」という独自技術を応用したこの製品も20年を超える歴史がある。

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