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伊藤園

個人株主に向けて優先株の“奇手”

2007年8月30日(木)

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 9月3日、伊藤園は、議決権はないが配当金額が普通株よりも125%高い優先株を発行する。この優先株は東京証券取引所で売買できるようになる。この優先株は、8月31日時点の株主に対して、普通株1に対して優先株0.3を無償で割り当てる。

 これにより、伊藤園は年間配当を見直しした。2008年4月期は普通株が38円、優先株を48円とした。普通株1と優先株0.3の合計配当金額は52.4円となり、従来予想の50円と比べて増配となる。

個人を対象に配当優先

 伊藤園が優先株を発行する狙いは、資金調達に加えて、個人株主の増加だ。株式を通じて同社に親しみを持つ人が増えれば、業績に好影響をもたらす効果が期待できる。

 現在、約5万人いる株主のうち、個人は約4万8000人。個人株主を増やそうにも、個人資産は預金や投資信託に回っているのが現状で、株式に目が向いていない。そこで「高利回りの商品と位置づけた」(伊藤園IR室)。

 優先株は配当金額が高いだけではない。もし普通株が無配の時でも、優先株には15円を配当する。配当を保証することで、議決権よりも配当や株主優待に価値を見いだす個人株主に訴求しようというわけだ。

 優先株が株価に与える影響については、「株数が1.3倍になるので、その分、下がる」というのが市場関係者の見方だ。実際に上場した後の値動きは、普通株と優先株で異なる。一般的には、業績が厳しいなど経営にもの申したい人が増えれば議決権を行使できる普通株が、経営に問題がなければ配当の多い優先株が値上がりする。

 これまでの優先株の上場は、普通株への転換を前提とした資本増強策が主で、伊藤園のようなケースは初めて。どのように推移するのか、上場後の値動きに注目が集まる。

自社茶園1000haを強みに

 優先株発行という“奇手”に、市場では「買収防衛策か」という憶測も流れた。こうした見方に対して、本庄八郎社長は「経営に自信がある。買収される会社ではない」と一笑に付す。

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「伊藤園」の著者

戸田 顕司

戸田 顕司(とだ・けんじ)

食ビジネス シニアリサーチャー

「日経パソコン」「日経ビジネス」の記者、「日経ビジネス」兼「日経ビジネスオンライン」「日経トップリーダー」の副編集長、「日経レストラン」編集長などを務め、2016年3月より現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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