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テルモ

国内首位奪還が成長占う一里塚

  • 谷川 博

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2007年8月29日(水)

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 数年来の好決算を受け、昨秋に株式時価総額が1兆円の大台に乗った医療機器メーカー大手のテルモ。その業績拡大が止まらない。

 2007年3月期連結決算では、売上高、経常利益とも過去最高を更新し、売上高では13期連続、経常利益では7期連続の増加となった。この勢いは今期に入っても続く。2008年3月期第1四半期(4~6月期)の連結決算では、売上高が前年同期比17.3%増の754億円、経常利益が同38.2%増の185億円となった。

 第1四半期の好決算を受けて株価も好調で、8月9日には上場来最高値となる5550円を付けた。その後、米国のサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)問題に端を発した相場下落を受けて、テルモ株もいったん値を下げたものの、8月20日以降は再び上昇基調に転じている。

M&A活用の海外事業が業績拡大を牽引

 テルモの業績拡大の原動力となっているのが海外事業だ。この第1四半期では海外売上高が前年同期比25.8%増の364億円と大きく伸び、全売上高に占める海外事業の比率も48.2%と前年同期に比べて3ポイント上昇した。

 テルモは1990年代末以降、海外でのM&A(企業の合併・買収)に積極的に取り組んできた。日本国内では、人口の高齢化に伴う医療費抑制で「今後の市場規模は良くても横ばい」(業界関係者)と見られている。国内市場の成熟化を受け、テルモはM&Aを活用した海外市場の開拓に活路を見いだそうとしたわけだ。今のところ、その戦略は奏功し、持続的な業績拡大を実現している。

 もっとも、テルモの海外事業は好調に推移しているとはいえ、海外市場には常に国内市場に比べて大きなリスクが伴う。安定的な収益源である国内市場で地歩を固めておかなければ、将来の事業の安定性はおぼつかない。

 だが、その肝心の国内市場では、かつてテルモの“指定席”だった売り上げ首位の座を米ジョンソン・エンド・ジョンソンに2年連続で奪われている。2005年度にジョンソン・エンド・ジョンソンが日本市場に投入した狭心症向けの医療機器がヒットして、同社が一気に国内首位に踊り出た。

 ジョンソン・エンド・ジョンソンと言えば、世界の医療機器市場では“ガリバー”のような存在だ。テルモが海外事業を拡大していけば、同社をはじめ海外の強豪メーカーとの激しい競争にさらされる。テルモが競争に勝つためには、海外市場でそうした強豪からシェアを奪わなければならない。ところが現在は、逆にテルモがそのガリバーに膝元の国内市場のシェアを奪われている。

国内事業拡大に向けて医療研修施設を拡張

 このまま事態を放置しておけば、足をすくわれかねない――。

 危機感を抱くテルモは今期、国内売上高1600億円強を達成することで「国内ナンバーワンの奪還」を目指している。

 この第1四半期決算では、国内売上高が391億円と前年同期比10.5%増えたものの、通期計画に対する進捗度は20%強と目標達成には多少不足感がある。そこでカギを握るのが、医療研修施設「テルモメディカルプラネックス」だ。

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