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シマノ

新しい「成長のサイクル」に乗る

2007年9月20日(木)

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 シマノの業績が順調に回復している。8月21日に発表された2007年12月期中間決算によると、売上高は前年同期比24%増の998億円、営業利益は同47%増の143億円となり、「大幅な増収増益」となった。

 通期計画も増額修正し、売上高は前期比で15%増の1950億円、営業利益は同34%増の280億円とした。今期は前期の低迷から脱し、「3期ぶりの増益」「2ケタ増益」を市場関係者も予想していたが、その増益幅は予想を超えるものだった。

“強気”の期待を超えた会社の“控えめ”な計画

 どちらかといえばシマノは手堅い見通しを出す会社。これまでは会社の控えめな見通しに対して)証券会社が「強気の予想」を出してきた。その証券会社の強気をも超える今回の上方修正だっただけに、市場関係者、投資家からは「6月につけた株価4340円を再び狙う展開もあり得る」といった強気の見方が出てきている。

 好調な業績を支えているのは主力の自転車部品部門だ。売上高は同27.5%増の721億円、営業利益は同45.4%増の123億円となった。主力市場である欧州市場で好天候が続いたのに加え、昨年末に発売したMTB(マウンテンバイク)向けの最高級コンポーネント「XTR」、それに続く普及価格帯モデルの評判が高く、売り上げを伸ばしている。

新しい「成長サイクルに入った」

 シマノの商品投入には特徴がある(「シマノの成功の方程式」参照)。

 まずは、最高級グレードの商品で、新しいコンセプトを打ち出す。新しいコンセプトとはパーツの軽量化や耐久性、自転車の操作を簡便にする装置と様々だ。最高級グレードはレース用の自転車に使われることが多く、完成車だと40万~50万円クラス以上の商品に採用されることが多い。

 需要は限られているが、既存ユーザーたちの高級モデルへの関心は高く、「何が違うのか」「どれだけ性能が上がったのか」と専門メディア、販売店、ユーザーの間で話題に上ることも少なくない。こうして新コンセプトへの認知度が高まった段階で、最高級グレードに似たコンセプトの普及価格帯モデルを投入していくのだ。こうして5~6年のサイクルで、高級グレードから低価格モデルへと展開する。

 今回の高級モデルの成功で、今後もこうした商品投入が続くことが予想される。これまでの業績を見ると、シマノは「高級グレードのモデルチェンジ→普及価格帯モデルの投入→業績拡大」というサイクルで成長してきた。このサイクルに当てはめると、新しい「業績拡大」の時期に入ったと言えそうだ。

 今後の成長を考えるうえで重視すべきは利益率だろう。上半期の自転車部門の営業利益率は17.1%と、前年同期に比べ2ポイントほど改善してきた。シマノは新しいコンセプトの製品を投入する時に、製造ラインを大きく変えてくる。

 「シックスシグマ」などの現場活動で、積み上げてきた改善成果を新ラインに反映させるよう取り組んでいる。だが、高級グレードパーツは生産量が限られているため、まだその効果は十分に出ているとは言えない。今後、量販モデルの生産が増えていく過程で、その実力のほどが見えてくることになろう。

高付加価値商品がカギを握る釣り具部門

 一方、もう1つの柱である釣り具部門はどうだったか。売上高は259億円(前年同期比16.3%増)、営業利益は19億円(同63.1%増)とこちらも好調だ。長年、低調が続いた国内市場もようやく回復の兆しが出てきた。

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「シマノ」の著者

瀬川 明秀

瀬川 明秀(せがわ・あきひで)

日経ビジネス副編集長

日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ビジネスアソシエなどを経て、日経ビジネスオンライン開設後はオンライン編集がメインの業務。2012年からは日経BPビジョナリー経営研究所の研究員を兼務。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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