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OPEC増産の舞台裏

陰の主役はサブプライムに揺れる米国

  • ロンドン支局 田村 俊一

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2007年9月25日(火)

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 それは久々の「ロングラン総会」だった。9月11日にオーストリアのウィーンで開かれた石油輸出国機構(OPEC)の年次総会である。

 通常午後4時に設定されている記者会見だが、「据え置き」が続いたここ最近の総会では、前倒しで開かれるのが常だった。それが今回の会見が開かれたのは2時間遅れの午後6時過ぎ。密室での協議が続く中、会見室には「50万~100万バレルの増産で調整中」「70万バレルの可能性も」といった情報が乱れ飛んだ。

インフレ加速を懸念

50万バレルの増産を発表するOPECのアブダラ・エルバドリ事務局長(中央)

50万バレルの増産を発表するOPECのアブダラ・エルバドリ事務局長(中央)

 結局、2年4カ月ぶりとなる11月1日からの日量50万バレルの増産を決めたOPEC。これだけ総会が長引いたのは、増産の流れを主導したサウジアラビアによる、ベネズエラやイランといった「反対派」の説得に時間を要したからにほかならない。増産規模を50万バレルとわずかな規模にとどめたのも、開始日をサウジが主張していた10月1日から11月1日に延期したのも、反対派への配慮の結果だ。

 実は今回のOPEC総会、陰の主役は米国だった。サブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)問題に端を発する景気減速に危機感を強めた米国政府が、OPECに増産を熱心に働きかけた。

 米国の動きは総会前日の10日から活発化していた。

 ウィーンに集まった加盟各国の石油相、エネルギー相の大半が、「増産が議題に上る可能性は低い」との見通しを示す中で、唐突にサウジ筋から「増産を提案する」という情報が流れ始めた。総会前日から当日にかけて、サウジのアリ・ナイミ石油相と頻繁に連絡を取り合っていたのは米エネルギー省のサミュエル・ボドマン長官である。米国の働きかけの背景にあるのはもちろん、原油価格の動向だ。

 サブプライムローン問題がきっかけとなり8月下旬に一時1バレル=70ドルを割ったWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物価格はすぐに反転。再び70ドル台を回復したばかりか80ドル台をうかがう展開にになった。このまま原油高が続けば、景気後退と同時に、原油高によるインフレ懸念が高まりかねない。

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