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米景気、7年ぶりの後退も

底が見えない住宅価格、広がるローンの棒引き

  • ニューヨーク支局 山川 龍雄

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2007年10月11日(木)

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 「まとめ買いは今がチャンス、59万9900ドル(約6900万円)から」

 米自動車産業のメッカ、ミシガン州デトロイト市から西に車で約30分。富裕層が住むことで知られるノバイ市の新築分譲地の入り口にはこんな看板が掲げられていた。地元の不動産業者によれば、6年前にこの分譲が始まった時、看板には99万9900ドル(約1億1500万円)と記されていた。実に4割も値下がりしたことになる。

 この分譲地に足を踏み入れると、目に飛び込むのは、100m四方はあろうかというほどの広大な土地に、およそ20軒の家がぽつんと立っている風景だ。完成後の美しい街並みを想像してここに移り住んだ人たちは今、造成中の工業団地に住んでいるような気分を味わっている。

大幅下方修正は3年前にも

買い手の資金繰りがつかず、建設が中断した新築物件(ミシガン州)

 分譲地の中には、建設が途中で頓挫した家もある(写真)。地価下落で最初の顧客は資金繰りがつかずに断念。その後、新たな買い手が現れず、建設会社が放置してしまった。現地の異様な光景を見れば、もはや一般顧客をこの分譲地に呼び寄せるのは難しい。建設会社は、数十軒をまとめて底値買いしてくれる不動産投資家にわずかな望みを託し、看板を掲げている。

 夏以降、世界を襲った米国のサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)問題。欧米の中央銀行が積極的な資金供給を続けたことで、現在は極度の動揺からは抜け出しつつある。だが、震源地である米国の住宅価格に下げ止まる気配はない。

米国でも「土地神話」は幻想

 米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が、米エール大学のロバート・シラー教授らと開発した「ケース・シラー住宅価格指数」によると、今年7月の米主要10都市の住宅価格の下落率は前年同月比4.5%になった。これは1991年に算定を始めて以来、最大の下げ幅である。

 米国には「住宅価格は地域によっては下がることがあっても、全米がマイナスを記録することはない」という土地神話がある。だが、最近のデータはそれが幻想であることを米国民に突きつけている。S&Pによると、7月には主要20都市中、15都市が前年同月比でマイナスを記録した。とりわけ下げ幅が大きかったのが、デトロイト(9.7%減)である。

20都市のうち15都市で下落

 ミシガン州の場合、自動車産業の衰退という構造問題を抱える。住宅価格のピークは2003年で他州よりも2年早く下落が始まった。大手不動産チェーン、リーマックスに所属するブローカーのフィリップ・ラング氏によれば、現在の相場はその時に比べて3割以上安く、1998年の頃と同水準だという。

 「ゼネラル・モーターズ(GM)やフォード・モーターが工場を閉鎖すれば、部品メーカーはもちろん、現地のIT(情報技術)企業やレストランだって影響を受ける。新聞には5万人の人員削減と書いてあっても、実際には50万人にしわ寄せが来る」

 また、ラング氏の同僚のルチア・ブラージ氏は「米ビッグスリーのリストラが近隣の住宅価格を引き下げる圧力になっている」と指摘する。

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