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中国「自主開発車」、脱・激安へ

3社トップ、日本車勢との競争をバネに

  • 北京支局 田原 真司

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2007年11月7日(水)

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 独自ブランドの「自主開発車」を生産販売する中国の新興自動車メーカーが、成長戦略の転換に動き出した。低価格を売り物にひたすら販売台数を拡大する路線を修正し、技術力やアフターサービスの改善を通じた総合的なブランド力の向上を目指す。このほど来日した自主開発車の有力メーカー、吉利汽車、長安汽車、華晨金杯汽車のトップが日経ビジネスの独占取材に応じた。

売れ筋の価格帯が上昇

 「単純に価格の安さで勝負するのはやめた。技術、品質、サービス、経営、人材を全面的にグレードアップし、今までとは違う企業に変身する」

吉利汽車の創業トップ、李書福・董事長

吉利汽車の創業トップ、李書福・董事長 (写真:菅野 勝男)

 そう宣言するのは吉利汽車の創業トップ、李書福・董事長(会長に相当)だ。李氏は自動車の生産が国有企業にしか認められていなかった1998年、政府の政策に逆らって中国初の民営自動車メーカーを設立し、日本メーカーの小型車を模倣した“激安車”で市場に旋風を起こした。中国自動車業界では名物経営者として知られる人物だ。

 李氏が脱・激安を宣言する背景には、自主開発メーカーを取り巻く市場環境の大きな変化がある。

 今年1~9月の中国の乗用車販売台数は約458万台と、前年同期比24%もの成長を記録。中国は昨年、商用車を加えた自動車の総販売台数で日本を抜いたが、今年は乗用車だけでも日本(1~9月の販売台数約339万台)を上回り、米国に次ぐ世界第2位の“マイカー大国”に浮上するのが確実だ。

 吉利をはじめとする自主開発メーカーは、8万元(約120万円)以下の低価格車を中心に今や乗用車市場の25~30%を握る一大勢力に成長している。ところが、安さで勝負してきた吉利の1~9月の販売台数は12万4900台と、前年同期比4%増にとどまった。最低価格が2万9800元(約45万円)と同社のモデルの中でも最も安い「豪情」の販売が大幅に減少したのが原因だ。

 消費者の所得増加や高速道路網の発達とともに、中国市場では昨年頃から加速性能や安全性が見劣りする激安車が敬遠され始めている。吉利では5万元台半ば以上の「金剛」などが好調な半面、豪情の落ち込みは著しい。

 売れ筋価格帯の上昇は歓迎すべきことのはずだが、自主開発メーカーにとっては逆風でもある。というのも、この価格帯を目指し、小型車が得意な日本勢が続々と参入してくるからだ。

 例えば日産自動車は今年4月、最低価格が8万元を切る小型車「リヴィナ」を中国に投入、月8000台以上を売るヒットになっている。また年末から来年にかけてマツダの「デミオ」、トヨタ自動車の「ヴィッツ」、ホンダの新型「フィット」が発売される見込みだ。

 自主開発メーカーは、下からは性能や安全性の向上を求める消費者に突き上げられ、最低限かけるべきコストをかけた車作りを求められている。一方、上からはこれまで競合しなかった日本メーカーの攻勢にさらされ、板挟みの状況になりつつある。日本車と自主開発車の価格差が2万元程度まで縮小すれば、消費者は信頼性や燃費に優れる日本車に流れるとの見方もある。

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