2010年、日本と中国の税収が逆転する。筆者の試算では、両国の2010年の税収額は、中国が1兆1897億ドル(約137兆円)に対し、日本は9019億ドル(105兆円)となる。
中国の2006年の税収額は3兆7600億元(約60兆円)で、2007年上半期の税収額は2003年の2兆500億元(約33兆円)を超えている。中国の税収の伸び率は、2004年からGDP(国内総生産)のそれを上回り、ここ数年は20%を超える成長をしている。
これに対し、日本の2007年の予算ベースの国税と地方税の税収の合計は96兆2000億円となっている。財務省の試算によれば、税収の自然増がGDPと同水準の3%成長するとした場合に2010年の国税は58兆3000億円、地方税も同様のペースで成長するとした場合、2010年の税収は全体で約105兆円となる。
先の試算では、中国の税収がこの成長のペースを維持し、為替レートは日本円の対ドルレートは2010年まで116.23円で固定、中国元が対米ドルで毎年5%切り上がることを前提とした数字だ。
これはあくまでも試算なので、現実にどうなるかは分からない。ただし、中国が経済発展で税収を大きく伸ばし、日本のそれに迫っていることは確か。そして両国とも、税収はいくらあっても足りない状況であることも事実だ。
中国は今後、2008年の北京オリンピック、2010年の上海万博を控え、高速鉄道網などのインフラ整備や、持続的な経済発展を成し遂げるためにも欠かせない環境対策などの投資で、数多くの財政資金を必要とする。
一方、日本はGDPを大きく超える巨額の財政赤字を抱え、財政再建策として消費税率引き上げが事あるごとに話題になっている。
両国の税収、そして取り巻く環境を考えると、国際展開する企業の利益に対してどのように課税するか、国家間の税金戦争が始まる可能性がある。その中でも、中国法人税法の「優遇税制の取り消し」「課税ベースの浸食」「移転価格」の3つが大きな火種となるだろう。
2008年1月から中国では、外資企業に対する法人税の優遇税制が廃止される。中国では現在、外資企業に対する基本法人税率は国税が30%、地方税が3%の33%であったが、様々な投資優遇措置により、外資系企業の実質税負担率は15% と言われていた。
だが今年3月に交付された「中国企業所得税法」で、2008年1月1日以降は、外資系企業に対する投資優遇措置を撤廃し、法人税率は内資、外資を問わず25%となる。外資系企業は実質10%の法人税率アップだ。
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