2007年9月中間期の決算で過去最高の売上高と純利益を達成したソニー。ハワード・ストリンガー会長兼CEO(最高経営責任者) が2008年3月期に“公約”として掲げる「営業利益率5%の目標は、十分達成が可能だ」と、大根田伸行CFO(最高財務責任者)はこう自信を見せた。
中間期の営業利益は1898億円と、前年同期の62億円から大幅に改善、売上高営業利益率は4.7%と公約の水準に近づいた。好調の牽引役は、主力事業のエレクトロニクス部門だ。エレクトロニクス部門の第2四半期の営業利益は前年同期の80億円から1069億円に改善している。デジタルカメラ、ビデオカメラ、パソコン、放送機器などの貢献が大きかった。
誤算もなかったわけでない。エレクトロニクス部門の中に含まれるテレビ事業の売上高は中間期で前年同期より6%伸びたものの、営業損失は約110億円悪化して約210億円の営業損失となった。液晶テレビの「BRAVIA(ブラビア)」は高精細のフルハイビジョン化が遅れ、世界でシェアを落としたことなどが主因だ。
ただし、液晶テレビはフルハイビジョンの新製品が出揃ったのに加えて、韓国のサムスン電子との液晶パネルの合弁会社「S-LCD」で次世代の製造ラインが稼働し、8月からパネルの出荷を開始したことから業績の改善が期待されている。新ラインは先行するシャープ(6753)と同じ第8世代と呼ばれる最新鋭の設備で、46型や52型といった大画面テレビを高いコスト競争力で生産できるようになった。9月の米国における液晶テレビ販売では、既に金額シェアで首位を取り返した。
円高とゲーム部門の収益悪化が懸念材料
主力のエレクトロニクス部門の回復は好材料だが、不安もないわけでない。まず最近の急速な円高だ。ソニーは日本の電機大手の中では最も為替の影響を受けやすい。ドルに対して1円円高が進むと60億円営業損益が悪化する。松下電器産業(6752)の32億円、シャープの1億円と比べると影響ははるかに大きい。ユーロに対しても1円の円高で営業損益が65億円悪化する。
ソニーは下期の為替レートを1ドル=115円、1ユーロ=160円と予想しているが、この数字はライバルと比べてもやや楽観的だ。年内については為替予約により影響は限定的になる見込みだが、今後の為替の動向次第では営業利益率5%達成の壁になる可能性がある。
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