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【新年特別対談】世界をあっと言わせてみせる

[サッカー日本代表監督]岡田 武史氏×[神戸製鋼所ラグビー部GM兼総監督]平尾 誠二氏

2008年1月7日(月)

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サッカー日本代表監督に復帰し、ワールドカップ・南アフリカ大会出場を目指す岡田武史氏。
ラグビー界の論客、平尾誠二氏とは競技の壁を越えて胸襟を開く仲だ。
日本人の強みを生かし、いかに世界で戦い抜くか――。
グローバル化が進む中、企業が直面する課題とも通じるテーマを2人は追い続ける。
2008年の高い目標を語り合う対談は次第に白熱していった。

 ── 岡田さんはサッカー日本代表監督就任の記者会見で、「断崖絶壁に登ってみようという気持ちになった」と心境を吐露されましたね。

 岡田 今まで自分が経験してこなかった挑戦がそこにあったからです。前に代表監督を務めた時も、その後にJリーグのコンサドーレ札幌や横浜F・マリノスの監督に就任した時も、僕はチーム状態の良くないところを立て直しに行った。でも、今回に関しては前任者がイビチャ・オシム氏という偉大な指導者で、チームもうまくいっていないわけではなかった。そういう状況の中でチーム作りをするのは、今まで全くやったことがない試みです。だから、チャレンジしてみようという気持ちがわいてきました。

監督業は体力が勝負

 平尾 僕は岡田さんのところに絶対に話がくると思ってた。それでも、引き受けると聞いた時は「体力あるよなあ」って驚きましたよ。監督をしていれば、勝つ時も負ける時もある。そういう中で頭を切り替えていくには、ものすごく体力がいるんです。気持ちを切り替えないといけないと分かっていても、責任の重い立場になればなるほど、考えなくてもいいところまで考えてしまったりする。そんな時に本当に必要なのは体力なんですよ。

 それに、人間って体がしんどくなって疲れてしまうと、何も考えられなくなる。考えるというのも、実は体力がなせる作業だと思うんです。そういう意味で、岡田さんは若いですよね。

岡田 武史氏

サッカー日本代表監督 岡田 武史氏 (写真:村田 和聡)

 岡田 平尾だったらどうする? 同じような状況でオファーを受けたら。

 平尾 仮病でも使いたい。僕も体調不良ですと(笑)。一国の代表監督って、ものすごいリスクを覚悟しなければならない。ラグビーに比べてサッカーは国民の期待度が高いですから、なおさらです。ワールドカップ出場は、もう当たり前のことになってるじゃないですか。でも、実際にはそんなに簡単なことではないと思うんですよね。

 岡田 10年前に代表監督をやった時に比べれば、1つの試合に勝った、負けたでは動じないようになったと自負してるんだけどね。それでも実際、マスコミとかで騒がれるプレッシャーっていうのは大変なんだよ。それを承知でなぜこの話を引き受けたのかと言えば、本大会で「世界をあっと言わせたい」と思ったから。そんな夢があるから、どんなにリスクがあったってチャレンジできる。

 ところで、平尾に聞きたかったんだけど、日本人が欠点、欠点と指摘されることって、本当に欠点なんだろうか。裏を返せば、それが長所になるんじゃないかって、僕は思うんだ。

 国際大会のリポートを読むと毎回、欧州などのトップレベルに比べてフィジカル面が劣ると書かれている。その差は同じ方法で追いかけている限り、いつまで経っても縮まらない。それなら、別の道というか、日本人にしかできないやり方があるんじゃないかと思うんだよ。もう失うものは何もないし、今度はそれに挑戦してみようかなと。

平尾 誠二氏

神戸製鋼所ラグビー部GM兼総監督 平尾 誠二氏 (写真:村田 和聡)

 平尾 僕も世界と戦うんだったら、同じことをやっていてはダメだと思います。例えば、戦術的なマニュアルというのは、欧州であろうとどこであろうと、国やチームがリードして作ってきたものですよね。だから、この後を追いかけていっても絶対に勝てっこない。独自性とか、彼らにない常識感とか、こういうものを加えて強化していかないと勝てないですよ。

 ラグビーの世界で言うと、日本人は体格が圧倒的に劣るし、スピードもかなわない。ただね、タイミングの取り方を微妙にずらしたり、小さなパス回しのような細かい技を使うのはうまい。この感覚は外国人にはなかなかないんですよ。それをゲームでどう具現化するかについては、かなり考えないといけないし、トライ・アンド・エラーでいろんなことを試してみる必要がある。だけど、この細やかさを生かしてゲームを組み立てていくと面白いんじゃないかな。

 岡田 ACミランと浦和レッズの試合(2007年12月に開かれたトヨタ・クラブワールドカップの準決勝)を見た時に同じようなことを感じたね。前半は浦和もそこそこやっていたんだよ。オーソドックスな戦術を取れば善戦はできる。ところが、後半になって相手が気合を入れ始めたら歯が立たない。同じやり方をしているうちは結局、こうなってしまう。

 「いい試合だった」とたたえてもらうだけで満足ならそれでもいい。でも、本気で勝つつもりだったら、同じことをやってはダメだ。だから、今回はリスクを負ってでも、世界に対して日本にしかできない戦い方をするつもりだよ。もちろん、「本大会であっと言わせる」なんて言っても、予選を勝ち抜かなければ意味がない。でも、途中でぼろかすに言われようが、最終的にワールドカップでそういうサッカーができるチームを作っていく。

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