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東電社長、傷だらけの退任

原発稼働できず、不祥事の影響も消えず

  • 星 良孝

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2008年1月30日(水)

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 東京電力の勝俣恒久社長が、今年6月末に社長から会長に退くことになった。電力会社10社で作る電気事業連合会の会長職も退く予定。東電の後任社長には副社長の清水正孝氏が就く。

 国内電力の4分の1以上を生み出す東電は、年間5兆円も稼ぎ出す電力会社の雄。そのトップに似つかわしくない「傷だらけの退任」となる。

地震で28年ぶり赤字転落

在任中、不祥事、地震に見舞われた勝俣氏。社長退任後も問題山積のまま

在任中、不祥事、地震に見舞われた勝俣氏。社長退任後も問題山積のまま (写真:菅野 勝男)

 世界最大の原子力発電所、東電の柏崎刈羽原発の再建が難航している。

 2007年7月16日午前10時13分、柏崎刈羽原発を最大震度6強の大地震が襲った。原発に近い新潟県中越沖の海底で、マグニチュード6.8の地震が発生し、7つある原子炉が揺れた。原子炉7基のうち稼働中の4基は緊急停止。会田洋・柏崎市長は18日、消防法に基づき原発使用停止を命令した。

 当初、勝俣氏の脳裏には、世間を心配させたことに対する謝罪の思いよりも、自社設備が破壊された被害意識が先に立ったのかもしれない。

 地元にお詫び行脚に向かった勝俣氏は、記者に囲まれた際、「社長としての責任は」と問われ、「責任とは何の責任か」と答えて顰蹙(ひんしゅく)を買った。

 この地震で、東電は多くの失態を重ねた。地震被害を象徴したのが、地震直後に、変圧器火災により、敷地から上がった黒煙だった。原子炉3号機に隣接する変圧器から絶縁油が漏れて引火したのだった。東電の所員は、地元消防署からの消防車の到着を待つほかなかった。対応可能な消火設備が敷地になかったからだ。鎮火に約2時間もかかった。

 勝俣氏は被害の全容が見えてきた昨年10月、日経ビジネスにこう述べた。「当社の対応としては、一般施設を中心に大きな被害が出ているから、胸を張って万全とは言えない。(変圧器火災への)消火活動とか、一般施設がやられたとか、反省点はいっぱいある。しかし、(原子炉格納容器や制御棒など)原子力の重要部分はきちっとしていた。耐震対応はそれなりだった」。

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