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株価を上げる44市

バラマキにも「選択と集中」

  • 大竹 剛,永井 央紀

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2008年2月5日(火)

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サブプライムショックで外需依存型の経済発展に陰りが見え始めた。
「ならば内需。地方活性化」とガソリン税などバラマキ論議が花開く。
だが、本当に効果はあるのか。“良いバラマキ”を考える。

 年明けの株安が、かつて日本を繰り返し悩ませた3月危機に至らないためには何をすべきか。どんな政策を素早く打ち出す必要があるのか。

 ガソリン国会という呼び名の通り、1リットル当たり約25円を値下げするか否か、ガソリンに課せられてきた暫定税率を巡り、自民党と民主党の攻防が激しさを増している。自民党は地方の公共事業を維持するための道路特定財源として必要性を主張し、民主党は暫定税率を廃止しても現在の水準の道路建設は維持できるという。

 日本の成長を明確に示すには、そもそも道路建設の進め方まで踏み込んだ議論が必要なはずだ。高度成長時代のスローガン、「全国の均衡ある発展」路線を前提にしたまま、ガソリンの税率だけを議論しても、本当の成長につながるのか、道は示せない。

 小泉純一郎政権当時、都市への投資が国全体の成長につながるという見直し機運が高まった。しかし、昨年の参院選を機に、自民党も民主党も地方へのバラマキへと大きく舵を切った。地方に一律に投資することが効果を生むのならば問題はない。だが、現実には専門家の間からも疑問の声が上がる。

「バラマキは今すぐやめるべき」

 前鳥取県知事で慶応義塾大学大学院の片山善博教授は「効果のない画一的なバラマキは今すぐやめるべきだ」と断言する。「過去数十年間もバラマキをやってきた結果、何が起きたか。地方の自治体や中小企業、農家は国の補助金頼みで考える力を失い、一向に地方は良くならない。何もしないで自助努力を促すことが大事。そのために一時的に景気回復の足取りが重くなっても仕方がない」。国は地方のニーズが分からず、受け手の自治体も思考停止状態。バラマキのパイプも対象も制度疲労に陥っているというのだ。

 国と地方の中央集権的な関係を前提とする、国で吸い上げた税金を地方自治体に再分配するバラマキが効果を上げないのだとすれば、従来とは全く異なる発想が必要となる。「まずは国や自治体が地域経済を牽引するという幻想を捨てなければならない」と片山教授は指摘する。

 日本政策投資銀行の藻谷浩介参事役(地域支援担当)は、地域の成長力を域内人口が増えたか減ったかという視点から見る。では、人口が増えている地域に集中的に投資すればいいかと言うと、そうではない。「好調と言われる東京でさえ60歳以下の人口は減っている。国全体の高齢化を考えれば、都市も地方も日本全体が沈んでいる」。

 ならば、何を基準に地方活性化策を考えたらよいのか。

雇用や消費を呼び起こす

 本来、経済の牽引役は民間企業である。企業が強くなれば雇用が生まれ、人口増につながる。人口増は地域に新たな消費を呼び起こし、新たな企業の出現を促す。結果的に自治体への税収が増え、財政再建にも道が開ける。

 日経ビジネスは都市別に本社のある上場企業の時価総額の推移を調べた。日経平均株価が8000円を割り込んだ2003年3月末時点から2008年1月25日までで各都市に本社を置く企業の時価総額の合計は何倍に増えたのか、である。倍率が高いほど、その都市には成長力の高い企業が集積していることになる。

本社所在市別、全上場企業の時価総額増大度ランキング

 東京都や、大阪市などの政令指定都市に本社を置かない地方企業でも、高い伸びを実現している。同時期に日経平均株価は1.71倍に膨らんだが、それ以上にご当地企業の時価総額が増えた都市は44あった。日経ビジネスはこれらの都市を、人口や行政ではなく、企業の牽引力から成長が見込めそうな地方都市と位置づけた。

 44の都市には意外な顔ぶれも多く含まれる。

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