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「規制緩和論者はもう、かなり少数派」

後藤田正純・衆議院議員が語る「消費者庁」構想

  • 大豆生田 崇志

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2008年2月12日(火)

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 福田康夫首相は首相官邸に関係閣僚や有識者でつくる「消費者行政推進本部」を設置する。自民党は消費者行政を一元化した「消費者庁」など新組織の設立構想を打ち出している。

 政府・自民党の動きは、相次いだ偽装問題などを受けて、選挙を意識したパフォーマンスとも捉えられなくもない。しかし、今や政治は消費者に重きを置かざるを得ない状況にある。最高裁判所がここ数年、次々と消費者保護を重視した判決を出しているからだ。その筆頭格は、出資法と利息制限法の上限金利の間にある超過利息(グレーゾーン金利)を原則無効とした2006年1月の判決だ。この判決を受けて、国会はこの年に貸金業法などを改正。2010年までに出資法の上限金利を利息制限法の水準に引き下げて、グレーゾーン金利を撤廃する。

 このほかにも、損害保険会社の不払いを巡って争われた事件では2006年6月に、事故や盗難が偶然起きたことを立証する責任は保険契約者ではなく、損保会社にあると判断。また2007年4月には英会話学校「NOVA」に、受講を途中解約した際の不利な解約金の約款は無効と判断した。

 司法の変化は、明らかに政治に波及した。貸金業法改正で中心的役割を果たし、消費者庁構想を打ち出した自民党消費者問題調査会の事務局長である後藤田正純・衆議院議員に、その背景や意味を語ってもらった.。

(本誌による要約、日経ビジネス オンライン 大豆生田 崇志)

後藤田 正純(ごとうだ・まさずみ)

後藤田 正純(ごとうだ・まさずみ)氏
1969年生まれ。自由民主党衆議院議員。徳島3区、当選3回。93年慶應義塾大学商学部卒、三菱商事入社、98年同退社。2005年11月に内閣府大臣政務官就任(経済財政政策・金融担当)し、2006年9月同政務官辞任。自民党消費者問題調査会、国際競争力調査会、雇用・生活調査会、財政改革研究会の事務局長などを務める。

(写真:山下 吉雄)

 後藤田 今の政治に必要なのは、行き過ぎた市場主義を是正し、健全な資本主義が根付く様々な手立てを講じること。企業と消費者の関係で言えば、明らかに情報の格差がある。例えば家族が欠陥製品を購入して何らかの被害に遭った時、その製品のどこに原因があるのか、消費者は知ることはできない。そもそも問題が起きた時に、どこにまず相談すればいいのかさえ、分からないはずだ。

 力の格差もある。貸金業の問題では、カネを貸す側と借りる側では、圧倒的に借りる側の立場が弱い。論拠のはっきりしない割高な金利を押しつけられても、それに抗うことは難しい。雇用でも、雇用主と労働者では、基本的に労働者の立場が弱い。

 そのために、2006年に貸金業法を改正してグレーゾーン金利を撤廃し、2007年10月に改正雇用対策法を施行して企業が労働者を募集・採用する際の年齢制限を原則禁止した。また2008年4月に施行する改正パートタイム労働法では、正社員と非正社員を差別して待遇することを禁じた。

 今、政治が動くべきは、消費者そして生活者に関わる問題を行政・政治がしっかりとチェックできる体制を整えること。国民年金が社会問題化したのは、社会保険庁の名寄せや情報管理について、誰もチェックできる体制が構築されていなかったこと。こうしたシステムエラーをなくすことが、消費者・生活者の保護につながる。

 ―― 今の行政のシステムで、消費者に関わる問題をチェックできないのはなぜか。後藤田議員は、法制度と省庁間の狭間で、消費者行政が空白地帯になってきたと指摘する。

 後藤田 最近起こった古紙偽装問題について、経済産業省には古紙の配合率をチェックする体制が整っていなかった。役所の側は、業界育成や競争戦略と同時に、消費者のことも考えてきたと主張する。だが、それはできていなかった。

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