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有害サイト「フィルタリング規制」の利害相反

~規制推進元である総務省担当者に聞く

  • 清嶋 直樹

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2008年2月13日(水)

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 総務省が2007年12月10日、携帯電話事業者に要請した有害サイトのいわゆる「フィルタリング規制」(通達の正式名称は「青少年が使用する携帯電話・PHSにおける有害サイトアクセス制限サービス(フィルタリングサービス)の導入促進に関する携帯電話事業者等への要請」)を巡って、利用者やコンテンツ事業者の間で困惑が広がっている。

 そこで今回の政策のキーパーソンであり、騒ぎの渦中にある、総務省総合通信基盤局消費者行政課の岡村信悟・課長補佐に、要請の狙いと課題を聞いた。

 携帯電話事業者4社(PHS事業者も含む、以下同様)はいずれも、2008年2月までに要請に沿った形で、18歳未満の携帯電話利用者に対するフィルタリングの“原則化”に踏み切った。「出会い系」などの有害サイトへのアクセスを抑止するのが狙いだが、実際には若者に人気があるSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)やブログ、携帯小説サイトへのアクセスも幅広く制限される結果となった。この規制はコンテンツ事業に大きくマイナスになると投資家から嫌気され、携帯専用SNSの「モバゲータウン」を運営するDeNAなどの株価が大きく下がる要因になったとの見方も業界内から出ている。

(聞き手は清嶋 直樹=日経情報ストラテジー

――なぜ「フィルタリングの原則化」が必要なのか。

図版

携帯電話のフィルタリング普及を担当する総務省総合通信基盤局消費行政課の岡村信悟・課長補佐

岡村 警察庁の調べによると、2006年の「出会い系サイトに関連した事件の検挙件数」は1915件。被害者数は1387人で、96.5%が携帯電話を使用しており、61%が女子中高生だ。

 検挙件数そのものが急激に増えているわけではないが、政府としては、若者の生命にかかわる事案が起きている以上、何かしらの施策をやらざるを得ない。これまでもフィルタリングサービスは存在していたが、七百数十万人と見られる18歳未満の携帯電話利用者のうち、3分の1程度しか利用していない。さらなる普及が必要だと判断した。

――フィルタリングは本当に有効なのか。

岡村 フィルタリングは“魔法の杖”ではないが、ネット上の違法・有害情報に対する対策でこれ以上の特効薬はないと考えている。

 誤解されることが多いのだが、2007年12月の要請では、フィルタリングを義務化したわけではない。18歳未満の人が携帯電話を使う場合に、監護権がある親権者にフィルタリングの選択を委ねたということだ。親権者が「フィルタリングは要らない」と言えば、外すことも可能だ。「通信の秘密」との兼ね合いから、(通信事業者が)通信内容を遮断するフィルタリングには本人の意思確認が必要。18歳未満の場合は親権者の意思を確認するということだ。

 今回の要請を通じて、フィルタリングを契機に親と子が情報コンテンツに対するコミュニケーションを深めてもらうことも狙っている。同じ18歳未満でも、小学生と高校生ではフィルタリングすべきコンテンツも違ってくるだろう。それを親子で話し合ってもらいたい。

――パソコン向けのウェブサイトについてもフィルタリングの要請をするのか。

岡村  パソコンも検討の視野に入れている。携帯電話だけが危険というわけではない。ただし、携帯電話は個人が常時身に着けていて、個人と一体化しており、事件の比率から見ても緊急性が高い。

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