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ガソリン税、自民も民主も大間違い

「暫定税率を維持し、一般財源化せよ」

2008年3月11日(火)

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 それぞれの思惑が絡み合っているからだろうか。シンプルな議論が複雑になっている。

 ガソリンにかかる暫定税率の維持を盛り込んだ道路特定財源関連法案。2月29日に衆院本会議を通過したが、修正協議を巡って与野党が対立。日銀の正副総裁の同意人事も相まって、国会は空転している。参院の過半数を押さえる民主党は審議拒否の構えを崩しておらず、修正協議の糸口は見えていない。

 焦点に上がっている道路特定財源制度とは、受益者負担の考え方に基づき、燃料の利用者や自動車の所有者が道路の建設や維持費用を負担する制度のこと。その対象は揮発油税や自動車重量税などである。現在、揮発油税は1リットル当たり約54円と、本来の税率のおよそ2倍の税金がかけられている。財源不足を理由に、税率が引き上げられてきたためだ。

 この暫定税率の期限が切れる3月末を前に暫定税率の引き下げが議論に浮上。暫定税率維持を主張する与党に対して、民主党は暫定税率の延長拒否や道路特定財源の一般財源化を主張しており、両者にはなお隔たりがある。

 この暫定税率を巡る論議について、財務省OBで、安倍政権で内閣参事官を務めた高橋洋一氏(現早稲田大学講師)は、「理屈だけなら議論の余地はない。どちらの主張もナンセンス」と一刀両断に切り捨てる。同氏はまず、そもそも論を説く。「暫定税率を下げるという議論はグローバルでは通用しない」。

「暫定税率引き下げはあり得ない」

 公害のように、他人に迷惑をかけるものに対しては税金を課し、その行為に制限をかける必要がある。これは、英国の古典派経済学者、アーサー・ピグーが考案した「ピグー税」の考え方。税金をかけることで、環境問題のような外部不経済を市場の中に取り込むわけだ。

 ガソリン税はこの典型。ガソリンを消費すればするほど、温室効果ガスが排出され、地球温暖化の原因になる。ピグーの考え方に基づけば、「ガソリン消費を抑えるためにガソリンにより高い税金を課すべき」という解が導き出される。

 ガソリン値下げ隊を結成し、全国を行脚した民主党。彼らは税負担の軽減という観点から暫定税率の引き下げを主張しており、議論の立ち位置は異なる。ただ、「世界各国が温暖化防止に力を入れる中、日本だけが税率を下げるという選択肢があるのか」という高橋氏の疑問ももっとも。民主の主張は、大衆には受けるだろうが、世界の動きには逆行している。

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「ガソリン税、自民も民主も大間違い」の著者

篠原 匡

篠原 匡(しのはら・ただし)

ニューヨーク支局長

日経ビジネス記者、日経ビジネスクロスメディア編集長を経て2015年1月からニューヨーク支局長。建設・不動産、地域モノ、人物ルポなどが得意分野。趣味は家庭菜園と競艇、出張。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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