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カーエレ再編の起爆剤に

パイオニア、プラズマ生産撤退で背水の陣

  • 鷺森 弘

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2008年3月19日(水)

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 記者会見場は1人の経営トップの反省会の様相を呈していた。「腹をくくるのが遅すぎた」「スピード感を持った経営をする覚悟が足りなかった」。経営破綻や不祥事でもないのに、これほどまで自らの甘さを率直に認めるトップは珍しいのではないか。

 3月7日、パイオニアはプラズマパネルの自社生産撤退を発表した。2009年にも松下電器産業からパネルを調達し、テレビの組み立てに特化する。昨年 12月に筆頭株主となったシャープから液晶パネル・テレビを調達することも決まっている。同社のテレビ事業は部材生産から組み立てまで手がける垂直統合型から、部材外部調達が基本の水平分業型に大きく転換する。

テレビ事業は前途多難

須藤民彦社長は市場変化の読みの甘さと決断の遅れについて反省した(3月7日の記者会見で)

須藤民彦社長は市場変化の読みの甘さと決断の遅れについて反省した(3月7日の記者会見で)(写真:山口 祐朗)

 須藤民彦社長は撤退の理由について、「想定するプラズマテレビの出荷台数(2007年度は48万台)でコスト競争力を維持するのは難しい」と語った。パイオニアはデジタル家電業界の技術進化や価格下落の波に完全にのみ込まれたのだ。

 プラズマパネルの生産撤退による固定費削減で、2010年3月期にホームエレクトロニクス事業を黒字転換させるというが、縮小均衡の中では「実現性は疑わしい」(みずほ証券の張谷幸一シニアアナリスト)。

 パイオニアの強みは今、カーナビゲーションシステムやカーオーディオなどカーエレクトロニクス事業しか残されていない。2006年の市販カーナビの国内シェアは28.3%で首位(日本経済新聞推定)。カーエレ事業の営業利益率は6%台と、富士通テンやアルパイン、クラリオンなど競合他社の1~3%台を大きく引き離している。2009年3月期には売上高の5割を超す見通しだ。須藤社長はカーエレ事業の拡大を成長戦略の軸に据える方針を改めて示した。

 しかし、先行きは不透明だ。カーナビ市場では、持ち運び可能なPND(パーソナルナビゲーションデバイス)が急速に普及。1台数万円と、パイオニアが得意のハードディスク内蔵型など高付加価値品より格段に安い。国内はカーナビ需要が成熟期に入っており、PNDの利用比率が高まれば、パイオニアの収益は圧迫される。カーナビは外部との情報通信の中核機器となり、クルマの安全技術との融合も進む。技術進化は激しく、1社当たりの開発負担が増えている。

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