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金融機関に新たな火種

証券化商品で会計士協会が“異例”の通知

2008年4月8日(火)

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 「影響は限定的」――。米国発の金融不安の影響をこう説明してきた国内金融機関の見通しが、覆されかねない事態が起きている。

 きっかけは、3月26日に日本公認会計士協会が会員に宛てた通知。「証券化商品の評価等に対する監査に当たって」と題された指針が、金融関係者に波紋を呼んでいるのだ。

 内容は、金融機関や企業が保有する証券化商品の時価評価の厳格化を求めるもの。一見、協会の各監査法人への注意喚起にしか見えないが、金融関係者は「証券化商品を保有する企業の業績を揺るがしかねない」と警戒する。

「流動性リスクを勘案せよ」

 関係者が注目するのは、評価の際に「返済の確実性だけでなく、市場で売買できるかどうかの流動性も勘案すべき」と解釈できる文言にある。

 どういう意味か。ある大手監査法人の公認会計士が説明する。「金融機関の中には、米サブプライムローン関連の商品でも、格付け会社から高い評価を得ているとの理由から、損失計上をしていないケースがある」。だが、今回の通知を厳格に適用すると、市場で売却して換金できるかまで考慮する必要があるという。

損失は拡大する一方

 現状、証券化商品の売買市場は取引参加者がリスク過敏になっており、サブプライムを組み込んだABS(資産担保証券)やCDO(債務担保証券)だけでなく、幅広い証券化商品の取引が成立しにくい。そうなると、「サブプライムとは無関係の証券化商品まで、時価評価を下げなければならない可能性がある」(大手証券会社担当者)。

 三菱UFJフィナンシャル・グループ、みずほフィナンシャルグループ、三井住友フィナンシャルグループなど大手銀行グループのサブプライム関連損失は2008年3月期通期では約6743億円に達する見通しだが、評価損が膨らめば、さらに上積みされる可能性が出てくる。証券化商品を保有する生損保業界や地方金融機関、証券会社など、火種はあちこちでくすぶっている。

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「金融機関に新たな火種」の著者

蛯谷敏

蛯谷敏(えびたに・さとし)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション編集を経て、2006年から日経ビジネス記者。2012年9月から2014年3月まで日経ビジネスDigital編集長。2014年4月よりロンドン支局長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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