• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

誤解だらけのインド進出

現地最大手事務所の日本人弁護士が直伝

  • 江村 英哲

バックナンバー

2008年4月8日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 「近年のインド投資ブームには警戒が必要だ」--。

 そう話すのは、日系企業の海外進出や労務問題のアドバイザーを務めている琴浦諒弁護士(アンダーソン・毛利・友常法律事務所所属、プロフィールはhttp://www.andersonmoritomotsune.com/lawyer/)だ。琴浦弁護士は、昨年8月からインドで最も多くの弁護士を擁する「アマルチャンド&マンガルダス法律事務所」に出向し、現地で日々、日系進出企業の相談に応じている。

 インドでは労務、法律、政治など様々な問題が企業経営の前に立ちはだかる。日本の常識でインド市場に挑めば「儲けるどころか手痛いしっぺ返しを食らうことにもなりかねない」と警告する。

 財務省が発表する日本の対インド直接投資額を見ると、その熱中ぶりがわかる。

2005年は298億円だった直接投資額が、2006年には598億円と過去最大になっているのだ。在インド日本大使館によるとインドに進出する日本企業の活動拠点数も、2006年1月の328拠点から2007年2月には475拠点に増えている。

 市場の拡大するインドに行けば儲かりそう。そんな期待は大きい。確かに、インドに進出した日系企業の中には、自動車メーカーのスズキのように成功を収めた例もある。スズキは4半世紀前にインドに進出して子会社「マルチ・スズキ」を設立し、今では市場シェアの半分を握るまでに成長した。近年では、世界の大手自動車メーカーがインドでの生産増強を発表している。そうなれば当然、大手メーカーとの取引拡大を考えてインドへの進出を計画する中小部品メーカーも増えてくる。

 そうした製造業の進出が、インドへの直接投資が増加する背景にある。しかし、「スズキの成功例は、時間を掛けて忍耐をもって成し遂げた例外と考えた方がいい」と琴浦弁護士は話す。インド市場は決して濡れ手に粟の状態ではなく、投資については慎重に判断をしなければならない。そのポイントを5つにまとめてみると。

1.外資の優遇措置は“ない”

 インドへの投資は比較的容易だと言われる。例えば、外国企業などが投資を行う際、事前に政府の承認を取る必要がない。外国企業や投資家はインド連邦準備銀行に対する事後報告のみで、あらかじめ定められている割合を上限として株式やその他有価証券を発行することが可能だ。こうした制度は、経済危機にあったインドが、1991年から外国資本の呼び込みに積極的になったことからから始まった。

 しかしその一方で、インド政府が謳う外資優遇措置は、進出する日系企業のほとんどが受けられない。なぜか。多くの日系企業はインドの内需を目的に進出するため、インド国外への輸出製造を目的としない。そのような外貨を稼がない企業に対して「インド側は優遇政策を設けていないに等しいからだ」という。

 琴浦弁護士も「私の知る限り、優遇措置を受けている日系企業は1社しかない。最初から中東市場への輸出を目的に工場を建てた機械メーカーだけだ」と話す。内需を当てに進出した日系企業が優遇措置を受けられない状況は、今後も続くと見られている。「投資は歓迎すれど、特別に優遇はせず」といったのがインドの現状であり、考え方なのだと琴浦弁護士は説明する。

コメント0

「ニュースを斬る」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

高齢者に配るお金はあるが、少子化対策のお金はないと言うのは、おかしいでしょう。

小泉 進次郎 衆院議員