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花王、口コミ・マーケティングの新手法「インフルエンサー・マーケティング」を導入

「血めぐり」の啓もうを通じて医療機器の潜在需要を喚起

  • 小林 暢子

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2008年4月16日(水)

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 3月最後の土、日。東京都品川区の公園で、「血めぐりウォーク」というウォーキング・イベントが開催された。元スピードスケート選手の勅使川原郁恵氏などとともにウォーキングを楽しむこのイベントには、様々な年齢層の女性が集まり、春の1日を楽しんだ。

 「血めぐり」という聞き慣れない言葉の仕掛け人は実は花王。同社が2007年秋から取り組んでいる口コミを活用するマーケティング新手法「インフルエンサー・マーケティング」の一環だ。2006年に発売した「めぐりズム 蒸気温熱パワー」のマーケティング支援と位置づけられている。。

 インフルエンサー・マーケティングとは言葉の通り、「影響力のある個人」を通じて商品やサービスの情報を発信し、一般消費者への認知度を高める手法。『その1人が30万人を動かす 影響力を味方につけるインフルエンサー・マーケティング』(東洋経済新報社)の著者であるブルーカレント・ジャパン代表取締役の本田哲也氏によると、この手法には2つの特徴がある。

 1つ目は、特定分野の専門家や著名人などの「プロフェッショナルインフルエンサー」と、ブロガーなどインターネットやSNSを通じて情報や意見を発信する「個人インフルエンサー」を活用する点。2つ目は、特定商品の広告宣伝ではなく、「関心テーマ」を設定する点だ。消費者と各インフルエンサーが共通して関心を持つテーマを設定し、そのテーマに関連する情報を集積する中に、マーケティング対象になる商品の情報も盛り込んでいく。

 花王の「めぐりズム」は肩や腰などに張るシート状の医療機器で、薄型発熱体から蒸気と温熱を出して温めて血行を促進し、筋肉のこりをほぐす効果などををうたっている。しかし「むくみや肩こりなどに悩んでいるにもかかわらず、血行が影響していることに気づいていない人は多い。こうした潜在顧客に、血行促進の必要性を“じぶんごと”としてとらえてもらう仕掛けとして、インフルエンサー・マーケティングにたどりついた」とメディア企画センター商品広報部の久保山路子部長は話す。

 そこで発想したのが、めぐりズムの機能や効用を直接的に説明するのではなく、「血めぐり」という関心テーマを打ち出して、肩こりや肌のくすみなど様々な不調と、血行促進との関連についての認知を広げることだ。血めぐりは、末梢毛細血管の血流促進を意味する言葉で、花王の研究部門内では以前から使われていた。2007年9月に「血めぐり研究会」を立ち上げた。東京女子医科大学 附属青山女性・自然医療研究所クリニック所長川嶋朗氏、麻布ミューズクリニック院長の渡邉賀子氏など冷えに関する研究の第一人者が参加するバーチャルな研究組織だ。一般消費者を対象にしたセミナーなどを開催するほか、専用サイトも立ち上げ、血めぐりに関連する情報を発信してきた。

 さらにエステシャンとして著名な高橋ミカ氏によるマッサージ講座や前述の勅使河原氏が参加するウォーキングイベントも開催した。こうした「プロフェッショナル・インフルエンサー」によるセミナーやイベントを通じて、美容や健康に興味を持つ女性を中心に血めぐりへの関心を高める。そうしたイベントへの参加者の一部が「個人インフルエンサー」として自分のブログやSNSで血めぐりの情報を発信し、ネット上のクチコミを通じて血めぐりに関心を持つ人のすそ野をさらに広げていくという戦略だ。

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