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「党派性」排し、「政治」動かす

日銀人事で加藤紘一氏が政府の対応に苦言

  • 谷川 博

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2008年5月30日(金)

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 空席が続く日本銀行副総裁人事を巡って政府は今国会での候補者の提示を見送る見通しだ。そうなれば、副総裁1人空席の長期化は避けられない。世界経済が不透明さを増す中、日銀は不安定な体制で金融政策の難しい舵取りを強いられることになる。超党派の「リベラル議員」の勉強会を立ち上げた自民党元幹事長の加藤紘一・衆院議員は「政府が新たな政治状況に対応できていない」と苦言を呈す。
(聞き手は日経ビジネスオンライン記者、谷川博)

問 年初来、日銀人事を巡る混乱が続いています。この状況をどう見ていますか。

自民党元幹事長の加藤紘一・衆院議員

自民党元幹事長の加藤紘一・衆院議員
(写真:松谷祐増)

加藤 政府は、昨夏の参議院選挙後の新たな政治状況に対応できていません。

 「ねじれ国会」という現象は、自民党と民主党の2大政党制が続くとすれば、少なくとも、あと5年、場合によっては10数年ほど続くと思います。

 憲法上は衆議院に優先権はあるとしても、いろいろな面で参議院にも同等の権力を与えています。政府が今までのように「与党が強力である」という前提で国会運営をしようとすれば、参議院の野党から与党に10数人ほど来てもらうしか手がないわけです。しかし現実的には、そんなことはほぼ不可能ですね。

 ですから、本来なら「今後はどうするんだ」ということを皆で真剣に議論しなければいけないのです。しかし、誰もがそれを考えるのが嫌で、恐くて、しんどくて、今まで通りにやっているわけです。だから、こんなことが起きるのです。

 日銀人事の問題では、民主党が中央官僚システムの中核にある財務省と徹底して戦うということを決めてしまえば、(政府には)もう手がないんですよ。

 政府はもっと時間をかけて積極的に民主党と議論をする必要があったのです。民主党に「じゃあ、あなたの案は?」と尋ねて、双方の合意に基づいた人事案を国会に提出しない限り、いつまでたっても(日銀人事は)決着しません。

 結局、政府は「事態が変わった」ということを胸に落ちるまで感じていないのではないでしょうか。政府がそう感じていれば、人事案を昨年11月頃には国会に提出していたはずです。そしたら、今回のような混乱は起きなかったでしょう。

「財金分離」はきっちりしておく必要がある

問 米国のサブプライムローン(信用力の低い個人向けの住宅融資)問題に端を発した世界的な経済変調を受け、日銀の金融政策の舵取りは今後一層難しくなります。今回の日銀人事の混乱は避けたかったですね。

加藤 もちろん。米国の歴代大統領のトップアドバイザーになっていた人なんかも、「戦後(第2次世界大戦後)の最大の不況になるだろう」といった趣旨の発言をしていますね。

 そうなれば、米国はいずれ日本に対しても国内需要喚起のために「もっとお札を刷れ」と言い出しかねません。

 現に、僕も自民党幹事長時代にダボス(スイスのダボス会議)に行った時に、ルービン(米クリントン政権下の財務長官)から「(国債などの)日銀引き受けの可能性をもっと考えられないか」といった趣旨のことを言われました。

 もちろん、僕は静かに「ダメです」と答えましたが、そういった場合には日銀も毅然とした対応を取らなければいけません。場合によっては、相手と怒鳴りあってでも、その要求を拒否することが必要になるのです。その意味でも、日銀にはしっかりとしたリーダーを置いておかなければいけないのです。

問 なるほど、財政からの金融への圧力は国内だけにとどまらないんですね。そうすると、やはり「財金分離(財政と金融の分離)」は必要だと?

加藤 原則として、財金分離の基本はきっちりしておかなければいけません。要するに、財政不如意な部分をどこまで日銀にかぶらせるかというところにある種のケジメをつけるということではないでしょうか。

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