• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

第一三共、インド製薬買収に見るM&A号砲

インド大手投資アドバイザーが語る成功法

  • 中原 敬太

バックナンバー

2008年6月26日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

6月11日、第一三共がインドの製薬最大手ランバクシー・ラボラトリーズを最大5000億円で買収するというニュースは、世界の製薬業界を震撼させた。昨年は松下電工が電設最大手アンカー・エレクトリカルを買収しており、日本企業によるインドでのM&A(買収・合併)に注目が集まっている。
独立系アドバイザリーファームのGCAサヴィアングループは、インドの金融大手、コタックグループの投資銀行部門であるコタック・マヒンドラ・キャピタルと提携し、日本企業のインド進出においてビジネスチャンスを狙う。日本企業にとってインドでのM&Aで成功するための条件は何か。GCAの渡辺章博代表と、コタックのマネジング・ディレクターのファルグニ・ナヤール氏、アソシエイト・ディレクターのソウラブ・マリック氏に聞いた。
(聞き手は中原敬太)

――第一三共によるランバクシーの買収をどのように受け止めたか。

コタックのファルグニ・ナヤール氏

コタックのファルグニ・ナヤール氏

ナヤール氏「インド最大の製薬会社を日本企業が買収したということで、インドでも驚きだった。ランバクシーの創業家が保有株を売るとは考えられなかったからだ。今回、創業家が決断したのは、米ファイザーといったグローバル企業と競うためには、パートナーが必要だと考えたからだろう。日本市場における後発医薬品ビジネスを考えた場合、第一三共と手を組むことは十分、検討に値したと思われる」

マリック氏「一般的にインドの創業家は多くのビジネスを展開している。ランバクシーの創業家も例外ではなく、最近は病院経営と金融のビジネスに力を入れている。グループでの成長という観点から、製薬以外のビジネスに経営資源を集中するために、パートナーと組む選択をしてもおかしくない」

――今回のM&Aが、他の日本企業の参考になる部分は。

渡辺氏「インドという成長市場でM&A成功のポイントとなるのは、インド企業が引き続き成長する上で、日本企業が買い手として付加価値を与えられるかどうかにかかっている。1980年代のマルチ・スズキ(※)もそうだったが、技術だったり資本だったり、それを付与することによって、世界市場で共に成長しようという戦略が必要。win-winの関係になるかどうかだ」

(※1982年、スズキはマルチ社に出資、インド政府との合弁事業をスタートした。当初、スズキの出資比率は26%だったが、その後、段階的に引き上げ、現在では54%保有する)

第一三共、松下電工「経営は現地に任せる」

コタックのソウラブ・マリック氏

コタックのソウラブ・マリック氏

マリック氏「インドでは経営陣とは別に、創業家に対するアプローチも重要となる。第一三共は、事業戦略の議論にかなり時間をかけて説得したのだろう。その議論を通じて信頼を獲得したと思われる。また第一三共が買収後のランバクシーの経営を現在の経営陣に任せると判断したことも大きい。そういうスタンスで買収交渉に臨んだことが、創業家のみならず、経営陣や従業員の信頼を獲得することができたのだろう。昨年、松下電工が買収したアンカーのケースにも同じことが言える。特に外国の会社が買収する場合には、自分たちが直接経営するのではなく、信頼できる現地の経営陣に任せることが望ましい」

ナヤール氏「グローバル企業にとって、今やインド市場でのビジネスは世界全体の売上高の10-15%を占めている。新しい業界であれば、最初から工場を建設し、販売網を築くという選択はあるかもしれないが、成熟した業界であれば、最初から作るのは難しい。そうなるとM&Aは重要な選択肢になる。松下電工によるアンカー買収は、そういった視点でも良い事例だ」

コメント0

「ニュースを斬る」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック