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JAL、海外航空と連携強化へ

経営危機ひとまず脱し、再成長の一手探る

  • 永井 央紀

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2008年7月24日(木)

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 「所属する航空企業連合(アライアンス)は異なるが、今後も幅広く協力していこう」

 日本航空(JAL)の西松遙社長は6月初め、イスタンブールでエールフランスのスピネッタ会長と会談し、こんな約束を交わした。両社はもともと旅客部門で提携している間柄。ただ、JALが2007年にブリティッシュ・エアウェイズなどが参加するアライアンス、「ワンワールド」に加盟したため、「スカイチーム」に所属するエールフランスとの提携がねじれた状態になっていた。会談ではこの2社間提携を今後も継続し、深耕する方向で一致したという。

 西松社長は7月初めにはソウルで、大韓航空のジョンヒ・リー社長兼COO(最高執行責任者)とも面会。大韓航空もスカイチームのメンバーで、エールフランス同様のねじれ関係に陥っていたが、「もっと提携を強化していこう」と話し合ったという。

資本提携に発展の可能性も

 提携強化の内容は当面、客室乗務員の人的交流や相互研修などが中心となりそう。西松社長は「こうした関係強化が将来、資本提携まで発展する可能性もある」と言う。積極的なトップ外交からは、経営危機を脱したJALが目指す再成長シナリオが浮かび上がる。

 「なんとかマイナスをゼロに戻した」。西松社長は今のJALの状況をこう表現する。3月に1500億円の増資を実施し、破綻がささやかれるような経営危機からは脱却した。人員削減や不採算路線の見直しにより、2008年3月期の営業利益は過去最高の900億円。一方で2009年3月期は燃油相場の高騰もあって営業利益はほぼ半減、最終損益は子会社売却益を除けば実質赤字となる見込み。復配も見送る。再建を果たしたとは言えないが、ひとまず水面上に顔を出したような状況だ。ここから再成長を目指すには、高いハードルもある。日本市場の環境変化だ。

 人口減少時代に入った日本では、もはや大幅な乗客増加は見込めない。その一方、2010年から羽田空港や成田空港の発着枠が拡大していく。発着枠の増加は大きなビジネスチャンスだが、需要が減る中で供給が増えるという点で両刃の剣だ。この需給ギャップをどう埋めるべきか。西松社長が出した結論はこうだ。「外国人の需要を取り込むしかない」。

 現在、JALの国際線では海外でチケット購入する人の割合が約30%。この中には海外在住の日本人も多く含まれるため、外国人の利用率は10%前後にとどまると見られる。裏を返せばそれだけ需要開拓の余地は大きい。では、どうやって需要を掘り起こすのか。

 最近、西松社長はソウルからJAL便に乗って唖然としたという。機内アナウンスが日本語と英語のみで韓国語での案内がなかったのだ。「外国人にとっても快適な機内サービスでなければ需要は取れない。しかし、今は全くできていない」と言う。

 格安航空への参入を否定しているJALは、安さを売りにした顧客獲得には消極的。あくまでサービスの品質で勝負する考えだ。外国人からも選ばれる航空会社を目指すには、外国人向けサービスのノウハウ取得が欠かせない、というのが海外航空との関係強化を目指す目的の1つだ。

 もう1つの目的は運航の効率化。極東にある日本は長距離線が多く、効率的なダイヤを組みにくい。集客や運航の効率化に有効な共同運航を広げるためにも「なるべく多くの会社と提携したい」(西松社長)との思惑もある。

 注目すべきは今回、JALが関係強化を呼びかけたエールフランス、大韓航空ともスカイチームであることだ。

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