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【目配り上手が選手を変える】
3大会連続でマラソン代表を生む職人

武冨豊[天満屋女子陸上競技部監督]

2008年8月11日(月)

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五輪直前、3人の名伯楽が語る人材育成術

北京五輪で活躍が期待される選手やチームには優れた指導者がいる。
今回登場する3人に共通するのは個人の特性と成長を見極める目だ。
日本選手が世界で勝つために彼らのマネジメント力がモノをいう。

 岡山県や広島県などを本拠にする百貨店の天満屋。岡山本店に入り、正面玄関にある「シャネル」や「ティファニー」などのきらびやかなブティックの間を通り抜け、奥に進むと質素な建物がある。そこに日本のマラソン界で今、最も注目を集める指導者がいる。

武冨豊

武冨 豊(たけとみ・ゆたか)
高校卒業後、神戸製鋼所に入社。80年、別府大 分マラソン優勝。92年、天満屋に入社し、96年から監督に就任

写真:沖松 岩生

 天満屋女子陸上競技部の監督である武冨豊(54歳)だ。小柄で角刈りの髪形に真っ黒に日焼けした風貌は、さながら職人のよう。同部に所属する中村友梨香が、3月の名古屋国際女子マラソンにおいて初マラソンで優勝を果たし、北京五輪の日本代表に選出された。ちなみに、マラソン代表の補欠も天満屋の森本友だ。

 武冨は中村の代表選出で、3大会連続で五輪に天満屋の違う選手を出場させたことになる。2大会ともにそれぞれ7位入賞と安定した実績を残した。1人のスター選手が連続して五輪に出場することがあっても、同じ指導者から指導を受ける複数の選手が、激戦区のマラソン五輪代表に連続して選ばれるのは極めて異例だ。

 しかも、代表選手たちは天満屋に入部するまで目立った成績を上げていない。いわゆる無名選手だ。武冨が中国や四国地方の学校に足繁く通って“発掘”し、地道にトップ選手に育て上げた。こうした点が、武冨の指導力に対する評価を高めている。

 当の武冨は至って淡々としている。「派手なことはしない。激しく怒ったりおだてたりすることも少ない。地道にコツコツ指導しているだけ」。

 だが、その指導法をひもとくと、代表選手を次々と生み出すための様々な仕掛けがあることが分かってくる。

全部員が五輪を“体験”する

 武冨は6月半ばから米国で中村や森本と高地トレーニングをしており、7月中旬に陸上部の部員が合宿を張る北海道に寄ってから岡山に戻った。再度、米国に戻って中村の調整を進め、五輪本番直前に北京に乗り込む予定だ。

 実は、北京に入るのは代表選手だけではない。天満屋の陸上部員の全員が北京五輪を“体験”する。中村のサポートや応援の意味があるが、それよりも大舞台の雰囲気から何かを学び取ってほしいという武冨の願いからだ。

 実際、中村はアテネ五輪代表だった坂本直子に同行している。晴れ舞台を疾走する坂本の姿に刺激を受け、日々の練習の活力にした。シドニー五輪の際も代表だった山口衛里に坂本を含む部員全員が同行している。五輪が持つ独特のエネルギーを代々受け継いでいるのだ。そこには武冨の信念がある。

「確かにお金はかかるが、会社には必要な出費だと理解してもらっている」。

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「【目配り上手が選手を変える】
3大会連続でマラソン代表を生む職人」の著者

大西 孝弘

大西 孝弘(おおにし・たかひろ)

日経ビジネス記者

1976年横浜市生まれ。「日経エコロジー」「日経ビジネス」で自動車など製造業、ゴミ、資源、エネルギー関連を取材。2011年から日本経済新聞証券部で化学と通信業界を担当。2016年10月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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