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いざなぎ景気超えは“ホンモノ”か

経済データで検証すると・・・

  • 濱田 康行

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2008年8月28日(木)

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 2008年4月~6月のGDP成長率はマイナス0.6%であった。年率に換算すれば2.4%マイナスで、しかも個人消費、住宅投資、設備投資、輸出の民需4大項目がすべてマイナスだった。これ程に明白な数字を突き付けられては、さすがに強気の政府もことさら慎重な日本銀行も景気後退を認めざるを得ない。かくして2002年の春から続いた好景気は公式にも終了した。
 しかしである。今回の好況は1965年11月から1970年7月まで続いた“いざなぎ景気”を期間において超えたのであるが、その実感、具体的な恩恵が多くの国民にないのである。
 果たして、好況はホンモノだったのか。いざなぎ超えも本当か。庶民の立場で終了宣言を機に検証してみよう。

「景気ウォッチャー調査」から読む

 1999年当時の経済企画庁の長官は堺屋太一氏であった。長官は、従来の景気予測が時間と費用がかかり、かつ“人々の生の声”を反映していない事に不満を示し、新しい景気予測方法の検討を指示した。かくして誕生したのが景気ウォッチャー調査である。“生の声”を求めて人々(全国に2050人のウォッチャーがいる)に聞く調査だけに、恣意性があり大衆心理に動かされ易いなどの批判があったが、スタート翌年の2000年には政府の承認統計となり市民権を得た。以来、通称、“まちかど景気”と呼ばれ簡便かつ分かり易い景気指標として利用されている。

 図1はその景気ウォッチャー調査が示したもののひとつである。これをみると今回の景気(新世紀景気とでも呼んでおこう)がひとつのヤマではないことが分かる。04年の後半から05年の初めにかけてリセッションがあり、ふたコブ構造になっている。この構造は、鉱工業生産指数などのグラフでも確認でき、わずかであるが日銀短観でも示されている。しかし、私達の目には株価の上昇や企業業績の好転が印象として強く残るため、これまであまり意識されて来なかったようだ。

景気の現状判断DI

 図1からわかるもう一つの特徴は、図の中央の50の線の上の部分が極めて少ないことである。つまり、あまりたいした事はないのである。2002年の落ち込みが深かっただけに回復の印象が強いが、好況の程度は大きくなく、しかも期間が限られている(2004年の前半と、2006年末から2007年初め)。

 ついでに述べておくと、政府の判断では景気の後退は2008年6月なのだが、景気ウォッチャーで見る限り2007年の夏には、はっきりした後退が始まっており、現在(2008年8月)ではかなり深い谷に向かって落ちつつある。“ついで”をもうひとつ述べよう。株価(日経平均)をみると2002年から2003年にかけて株価は急落している。3月には史上最安値(7607円)をつける。だから02年春からの景気回復という判断には疑問がある。もし、新世紀景気のスタートを2003年3月として後退を2007年8月とすればいざなぎの4年9か月を超えていないのである。

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