相次ぐマンションデベロッパーの破綻。逆風が吹き続けるマンション業界。だが、どんな環境でも買い手は存在する。荒れるマンション相場の中で、マンション購入検討者は何を参考にデベロッパーを選択すれば良いのだろうか。
そのヒントとなりそうなアンケート結果がある。
不動産マーケティング会社のアトラクターズ・ラボがまとめた「内覧会の満足度調査」。新築マンションを購入した同社のネット会員のうち、内覧会に出席した会員に満足度調査を実施した(調査概要は文末に掲載)。
| 推薦度 順位 |
企業名 | 推薦度 |
|---|---|---|
| 1 | 積水ハウス | 71.9 |
| 2 | 三井不動産レジデンシャル | 71.6 |
| 3 | 野村不動産 | 70.9 |
| 4 | 三菱地所 | 68.6 |
| 5 | 住友不動産 | 66.7 |
| 6 | 東京建物 | 65.5 |
| 7 | コスモスイニシア | 62.8 |
| 8 | 大京 | 62.5 |
| 9 | 東急不動産 | 61.5 |
| 10 | 藤和不動産 | 60.9 |
| 11 | 日本綜合地所 | 58.3 |
| 12 | 有楽土地 | 57.8 |
| 13 | オリックス不動産 | 54.3 |
| 14 | 双日 | 50 |
処理方法:内覧会出席者が、その物件の事業主を推薦したい度合いを点数化(強く薦めたい100点、聞かれたら薦めたい75点、どちらともいえない50点、あまり薦めたくない25点、薦めたくない0点)。サンプル数が15以上の会社をランキングした
マンションを購入したことのない人には聞きなれない「内覧会」という言葉。完成したマンションを、売主が購入者に引き渡す直前に、最終的な物件の確認をする場である。販売側は、物件の引渡し前に設備などの説明をし、購入者は内装のキズなどをチェックする。
アンケート結果によると、「顧客の質問や指摘に対して、明快な回答」「施工の不備に対する対応」など、買い手に不信感を与えない対応が、内覧会の満足度を決める重要事項であることが明らかになった。
さらに、内覧会の満足度は、新たな顧客獲得にも影響を与えかねないことが分かった。というのも、今回アトラクターズ・ラボでは内覧会出席者に対して、物件の(1)売主、(2)販売会社、(3)施工会社――それぞれについて、「ほかの人にも推薦したいか」という点を調査。「推薦したい度合い」を点数化し、15以上のサンプル数のある会社に絞って、ランキングにした。
いわば、内覧会満足度の口コミを基にしたデベロッパーランキング。一体どんなデベロッパーが顧客の「推薦支持」を獲得したのか。売主の推薦度ランキングを見ていこう。
意外な首位は住宅メーカー大手
売主の推薦したいランキングでトップに立ったのは、住宅メーカー大手の積水ハウス。「セキスイハウス」の戸建て販売が有名だが、分譲マンションも「グランドメゾン」ブランドで大都市圏を中心に供給している。
「戸建て住宅で実績があり、そのこだわりが感じられた点では薦めたい」(女性、45歳)
「インテリアについて、ハウスメーカーのノウハウがあるようだ。バルコニーの隣接との仕切りもコンクリートでプライバシーが確保されていた」(男性、54歳)
「戸建て住宅販売で養った細かい点が専有部分に生かされている。個人相手の商売に長けている感がある」(男性、39歳)
大手マンションデベロッパーを押さえ、推薦度でトップに立った要因の大半は、大手企業の信頼感と住宅メーカーであることを挙げるものが多かった。
積水ハウスにとって、マンション販売はあくまでも戸建て住宅を補完する事業。「本業の足を引っ張らないよう、しっかりと採算のとれる物件しか手掛けない」と東京マンション事業部の今隆志事業部長は言う。このため、量より質を重視し、立地条件の良い土地を、ピンポイントで仕入れ、マンションを開発していく。かつては、数百戸の大規模マンションも手掛けたことがあったが、最近は数十戸程度の小規模高級物件が多いと言う。
そして、ここに住宅メーカーならではの味付けを加えている。
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