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政治と経済に負のスパイラル

世界に蔓延するインフレ、貧困、マネー暴走…

  • 田村 賢司,磯山友幸,杉山 俊幸,伊藤 暢人

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2008年9月8日(月)

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 政治漂流という状況は、実は日本に限らない。

 背景には、米国のサブプライムローン問題に端を発した世界経済の失速、あるいは原油高など資源高を背景にしたインフレ懸念という事情がある。

 ノーベル経済学賞受賞のマートン・ミラー氏は生前、こう語ったことがある。「インフレほど国民感情を害するものはない」。物価の高騰は国民の生活を直撃する。しばしば社会不安につながることもある。

 福田康夫首相と同じく、昨年首相に就いた英国のゴードン・ブラウン氏。今、彼の元にも冷たい秋風が吹き始めている。無理もない。英国経済の4~6月期の実質成長率は前期と比べ年率換算で0.2%増まで落ち込んだ。経済失速に加え、ガソリンや食料品の価格高騰が影響し、支持率は一向に上向かない。「史上最強の財務相」。そんな名をほしいままにしたブラウン氏も、首相という重責の前に立ち往生しているかに見える。

主要国の景気減速が鮮明に

様変わりしたリーダーの資質

 経済の失速が、政治不信を招く。政治の世界ではよくあることだ。以前と異なる点は、それが世界経済に再び悪影響を与える負のスパイラルに入る恐れがあることだろう。

 この3月。米連邦準備理事会(FRB)が、米銀大手のJPモルガン・チェースを通じ米証券大手のベアー・スターンズを救済した例を見るまでもなく、混乱回避のためには時に強靱な政治の力が必要にもなる。基軸通貨のドルを維持するため、為替の協調介入など国際間の政治連携がこれまで以上に求められることもあろう。その頼みの政治が、盤石とは言い難い状況に陥っている。

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