• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

アジア戦略、脱“日系専門”へ

メガバンク、市場動揺で試される本気度

  • 永井 央紀

バックナンバー

2008年9月17日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 この夏、邦銀によるインド企業への過去最大級の融資が実行された。みずほコーポレート銀行(CB)が印タタ自動車グループに対し、総額4000億円近い2件の協調融資を主幹事としてまとめたのだ。それは、みずほCBムンバイ支店にかかってきた1本の電話から始まった。

 「企業買収のための資金調達に協力してほしい。総額3000億円、5銀行による協調融資を考えている。3週間で返事が欲しいが、可能だろうか?」

 大規模融資の即決を求める内容。要請したタタの財務責任者の声に「邦銀にできるのか?」と疑いのニュアンスがあったのも無理はない。

 「トライしましょう」。ムンバイ支店も明確な返事は避けた。だが、実際に行内の融資手続きに入ると、あっという間に承認が下りた。タタに回答すると、驚いた様子で言われた。「打診した銀行の中で一番乗りだ」。

融資即断でタタに食い込む

 スピード回答には理由がある。みずほCBは今、融資対象として重視する非日系企業80社をリストアップしている。中でも、タタ・グループは重要な存在として位置づけられており、調査などの準備は済ませていたのだ。

 「タタに評価してもらえたな」。みずほCBがこう考えたのは、あながち的外れではない。この3000億円の協調融資を共同主幹事として三菱東京UFJ銀行などと一緒にまとめると、再び連絡が来た。

 今度はタタ・ケミカルが米国企業を買収するための850億円の協調融資の要請。邦銀の主幹事はみずほCBのみだった。さらに、みずほCBは7月にはタタ・グループの金融会社タタ・キャピタルとも業務提携。この夏、タタ・グループとの関係を急速に深めた。

 「邦銀の国際事業が大きく変わりつつある」。市場関係者は一様に指摘する。従来は、海外に進出する日系企業の資金調達支援が中心。海外企業との取引はあまり重視せず、業界内から「日本企業のお尻を追いかけてばかり」と揶揄する声があったほどだ。だが、それはもう過去の話。

 人口減少期に入った日本市場では、成長は期待できない。日本メーカーが海外市場を目指すように、銀行も非日系企業との取引という次の成長ステージを目指して移行しようとしている。

 トムソン・ロイターがまとめた2008年1~8月の世界の協調融資の組成金額ランキングを見ると、メガバンク3行がすべてトップ10に入っている。

 その中で特に重視されているのがアジア市場だ。アジアの経済成長にも減速感が鮮明だが、「日本国内でじっとしていてもジリ貧、海外に攻めるなら成長余地の大きいアジアしかない」(邦銀関係者)というわけだ。

コメント2

「時事深層」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

私の仕事は経営することではなく、リーダーであることです。

ジェンスン・フアン エヌビディア創設者兼CEO